毛穴のケアは皮脂を落とす・・・
人のからだの中でもっとも皮脂が多いのは頭皮で、次が顔で、背中、胸、と続きます。
この皮脂は、放っておくと酸化して「過酸化脂質」という刺激物質に変化し、肌あれや肌老化の原因になります。
よって、皮脂をしっかり落とすことが大切となってくるわけです。
ところが、毛穴のケアというと、強くこすったり毛穴パックを使ったりして、かえって肌を傷めていることが多いのです。
毛穴を目立たなくするのは、次のようなケアを行います。
□毎日の石けん洗顔で、皮脂をしっかり落とす。
□あぶら取り紙で、こまめに顔に浮いた皮脂を取る。
□たるみ毛穴の予防のためにも、不規則な生活や喫煙、無理なダイエットはやめ、バランスのよい食事をとる。
ムダ毛の処理は、剃っても抜いても肌の一部を傷つけてしまいます。
でも、女性にとっては処理しないわけにもいかず、さまざまな除毛方法が試されています。
□生理前や体調の悪いときは、除毛は避ける。
□除毛するときは、除毛する部分をよく洗い、温めてから除毛、そして、終わったあとは冷やす。
□自己処理でどうしてもトラブルを起こしてしまう人は、永久脱毛のほうがよいです。
ボディの皮膚は、カミソリ負け等のトラブルを起こすとシミになりやすく、また、そういうシミは何年も消えずに残ったりするので注意が必要です。
<毛穴のつくり>
顔の毛穴は皮脂腺が大きく、それに比べて毛は細いのが特徴です。
一方、からだの毛穴は、毛が太く発達し、皮脂腺は小さめで、顔の毛穴では皮脂が多いわりに出口が小さいので(毛が細いため)、詰まりやすいのです。
<除毛による肌荒れとは>
①毛嚢炎
ニキビのように毛穴が膿んだ状態をいい、ポツポツと突起状になり、さらに除毛を繰り返すと悪化して痕が残り、シミになることもあります。
ちなみに、顔にできたものを「ニキビ」といい、からだにできたものを「毛嚢炎」と呼びます。
②炎症性色素沈着
肌に傷がついたりして炎症が起きたあと、シミになったものをこう呼び、毛抜きで抜毛したときなどに毛穴のまわりが黒くなることがありますが、これも同様です。
消えるのに何年もかかることもあり、その間に日焼けなどをすると消えなくなることもあります。
③埋没毛
毛が毛穴から出ず、皮膚の下に埋もれている状態で、抜毛などの際に皮膚に傷がつき、その傷が修復されるときに毛穴がふさがってしまうことが原因です。
化膿して炎症を起こすこともあり、埋もれた毛を取り出しても、次の毛も同じように埋もれることもあります。
④瘢痕化
傷あとを療痕といい、皮膚は傷つくと、新しい皮膚(瘢痕皮膚)で修復しようとします。
瘢痕皮膚は以前よりも硬く、繰り返し傷つけるとさらに硬い皮膚になっていきます。
そのため、毛穴が鳥肌のように目立ってきたり、皮膚がよれてきたりします。
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鼻のまわりが赤くカサカサする・・・
鼻のまわりや額が赤くなり、カサカサしたりかゆみをともなったりする場合は、脂漏性皮膚炎であることが多いようです。
脂漏性皮膚炎の原因には、遺伝的な体質もありますが、食生活が欧米化したことなどにより、皮脂の分泌バランスがくずれていることもあるといわれます。
肌への刺激を避け、生活習慣を見直すようにします。
□化粧水は敏感肌用を使い、つけるときはこすったり、たたいたりしない。
□熱いお湯や冷たい水などの急な温度変化を肌に与えない。
□栄養バランスのよい和食中心の食事を心がける。
□睡眠を十分にとる。
赤みを抑えるためには、ビタミンC誘導体配合の化粧水やそれを使ったイオン導入が効果的です。
また、保険適用外ではありますが、美容皮膚科などでIPLの光治療を受けることも有効です。
また、小鼻は、顔の中で、も皮脂の分泌が多いところで、そのため、過剰に出た皮脂が酸化し、それが肌への刺激となって脂漏性皮膚炎を起こすことがあります。
症状としては、小鼻のまわりが赤みを帯びたり、皮がむけたりします。
軽いものも含めると、多くの人に見られます。
まずは洗顔でしっかり皮脂を洗い流し、ビタミンC誘導体配合の化粧水でケアするようにします。
□石けんで余分な皮脂や汚れを洗い流し、日中はあぶら取り紙をこまめに使う。
□化粧水は、皮脂の酸化や炎症を抑える作用のあるビタミンC誘導体配合のものを使う。
□食事は、刺激物や油、アルコールは控え、野菜からビタミンCやB群を摂取する。
かゆみや皮むけがひどい場合は、皮膚科受診をするようにします。
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頭皮のフケやかゆみと汗かきが気になる・・・
フケやかゆみが気になると、いつも以上に力を入れてシャンプーをしてしまいがちですが、洗い方に気をつけないと逆効果になります。
頭皮のフケやかゆみは脂漏性皮膚炎が原因である場合が多く、その場合、次のように、頭皮を刺激
せず、清潔に保つようにします。
□最低でも一日おきに、低刺激性のシャンプーで、指の腹を使ってていねいに頭を洗う。
□髪の毛を乾かすときは、頭皮にドライヤーの風を当てないようにする。
□地肌が乾燥する人は椿油で頭皮を保湿する。
□バランスのよい和食中心の食生活を心がける。
脂漏性皮膚炎は慢性化することが多いので、地道に生活習慣の改善とスキンケアを続け、それでもフケ、かゆみがひどければ、皮膚科を受診します。
また、「エクリン汗腺」が過剰に汗を分泌するのが多汗症で、ストレスなどが原因のこともありますが、原因不明のことも多いようです。
手足やわきなど部分的に汗が多い局所多汗症と、全身性の多汗症とがあります。
汗を減らすことは容易ではないのですが、次のような治療が試みられています(いずれも局所多汗症に対する治療)。
□塩化アルミニウム水(市販の制汗剤と同じ成分)の外用。
□水を使ってイオン導入。
多汗症用の導入器が市販されており、効果の持続は3日程度なので、3日おきにイオン導入を繰り返す必要があります。
□ボツリヌス注射で、汗をかきやすい部分に注射をすると、汗の分泌が減ります。
効果は約半年です。
□手の汗を減らす、胸部交換神経切断術で、永続的ですが、代わりにほかの部分に汗が出るなどのトラブルもあるようです。