シワの原因とは乾燥ではない・・・

シワの原因とは乾燥ではない・・・

年齢を重ねるにつれ、目もとなどにできるシワは、肌の乾燥が原因だと思い込み、保湿で改善しようとする人が多いのですが、実際には、シワの最大の原因は乾燥ではありません。

シワには、大きく分けて3種類、「ちらめんジワ」、「表情ジワ」、「真皮のシワ」があります。

このうち、乾燥でできるシワはちりめんジワだけで、多くの女性が気にするシワは真皮のシワで、このシワは、保湿では改善されないのです。

そもそもシワとは、皮膚が折りたたまれたところにできるもので、表情の変化によって皮膚が折りたたまれても、コラーゲンが十分にあり、肌に弾力があるうちは、表情が戻れば皮膚ももとに戻り、シワにはなりません。

しかしコラーゲンは紫外線によって劣化し、また40歳を過ぎるころからは量が急激に減り、肌は弾力を失い硬くなっていきます。

すると、折りたたまれた部分が戻らなくなり、これが表情ジワです。

さらに進行するとコラーゲンのネットワーク構造自体が壊れ、表情の変化がないときにもくっきりとシワが現れる状態になり、これが真皮のシワです。

じつは、肌のたるみやクマの一部も、シワと同様にコラーゲンの変性によって起こります。

肌の土台である真皮のコラーゲンが変性・減少すると、表皮が支えられなくなり、たるむのです。

これらのケアは、コラーゲンを増やし、変性を防ぐことが有効なのです。

シワの原因がコラーゲンの変性・減少だとすると、コラーゲン配合の化粧品をつければよいと思うかもしれませんが、化粧品に配合されているコラーゲンは保湿のためのものです。

コラーゲンは分子量が大きいため、塗っても真皮まで浸透することはないのです。

また、それらのコラーゲンの多くは魚の骨や皮からとったもので、厳密には人間の肌のコラーゲンとは構造が違うため、そのまま肌に定着することはないのです。

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シワの種類とケアの方法・・・

①ちりめんジワ

目もとなどによく見られる浅く細かいシワで、一般に「小ジワ」と呼ばれています。

乾燥が原因で起こり、子どもでも、冬場の乾燥する時期などに見られます。

保湿ケアをすれば回復します。

ただし、このちりめんジワはほかのシワとは別ものなので、これをケアしても大きなシワを予防できるわけではありません。

②表情ジワ

顔の表情に合わせてできるシワで、初期は表情が戻れば見えなくなるものですが、次第に戻らなくなり、真皮のシワヘと移行していきます。

真皮にある線維(コラーゲンとエラスチン)を増やすケアをして、真皮のシワヘの移行を予防します。

フェイシャルエクササイズは、真皮のコラーゲンを傷めてしまう可能性があるので逆効果です。

③真皮のシワ

加齢や紫外線により、真皮にあるコラーゲンが変性・減少することで起こります。

表情を動かしていないのに、額や目尻にシワが刻まれている場合は、この真皮のシワです。

真皮にある線維(コラーゲンとエラスチン)を増やすためのケアをおこないます。

ピーリンクなど美容皮膚科でおこなっている治療もシワ改善につながります。

④たるみ毛穴

若いうちは真皮にコラーゲンが十分にあり、毛穴をまわりから支えていますが、それが年齢とともにゆるむことで毛穴が開いてきます。

これが、たるみ毛穴で、たるみの初期の症状だといえます。

ピーリンク、レチノール、ビタミンC誘導体などが有効です。

⑤涙袋

目もとが老化するにつれ、眼球のまわりの脂肪を支える下まぶたの皮膚がたるみ、ぷくっとふくらんでくるようになります。

初期は「クマが目立ってきた」と感じる人が多いようで、これが進行するとポケットのような「涙袋」に変化します。

ピーリングやレチノール等、コラーゲンに働きかけるものを使います。

⑥二重あご

太っていないのに二重あごになるのは、フェイスラインがたるんできた証拠で、ほおからあごにかけての脂肪を皮膚が支えきれなくなって、二重あごになります。

あごのシャープな線が失われてきたら要注意です。

コラーゲンを増やすスキンケアも必要ですが、皮膚が厚いのですくには改善しません。

ペットボトルを使ったトレーニングなどであごの筋肉を鍛えることも有効です。

⑦法令線

法令線とは□の両側のシワで、ほかの表情ジワと違い、たるみによるものなので、無表情でいるときも消えません。

加齢により□もとの皮膚がたるみ、同時にほおの脂肪が下がってくることが原因です。

ほかのシワに比べて深いので、残念ながらシワ防止用の化粧品などで改善するのはむずかしいです。

コラーゲン注入やヒアルロン酸注入で改善されます。

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シワやたるみを予防するには・・・

シワの発生を遅らせるためは、コラーゲンの変性を防いだり、コラーゲン量を増やしたりするケアが必要です。

まずは、ビタミンC誘導体など、コラーゲンの合成を促す成分を化粧品などから取ら入れるようにします。

また、レチノールの使用やピーリングも効果が期待できます。

ピーリングを続けていくと、肌の代謝が高まら、真皮のコラーゲンも増えていくのです。

ビタミンCなどの成分をよら肌に浸透させるための美顔器もあります。

それらも試す価値はあらそうです。

コラーゲンをからだの中から増やすのであれば、コラーゲン入りのドリンクやフカヒレなどからコラーゲンを摂ればよいと思われるかもしれません。

でも、それらは肌のコラーゲンになるとは限らません。

コラーゲンはたんばく質なので、胃腸の中で一度アミノ酸に分解されますが、分解されたアミノ酸が、必ず皮膚に使われるという保証はをいのです。

また、シワやたるみ防止のためのマッサージも注意が必要で、すでに弾力を失っているコラーゲンは、引っ張られることで、伸びたり、切れたりとよりダメージを受け、結果としてシワを深くしてしまうからです。

血行促進のためのマッサージをおこなうのであれば、引っ張らないようソフトにおこないます。

また、からだの中からのケアとしては、規則正しい生活やバランスのよい食事などが大切です。

睡眠不足や無理なダイエットはシワの原因になります。

①ビタミンC誘導体(リン酸アスコルビル)

リン酸型ビタミンC、リン酸パルミチン酸型ビタミンC(APPS)など、ビタミンCを肌に吸収しやすいかたちに変えたもので、体内でのコラーゲン合成に不可欠な成分です。

美白成分として、また皮脂の分泌をコントロールするため、毛穴ケア用としても用いられます。

②ナイアシン(ビタミンB3)

コラーゲンの合成を高めます。

刺激が少ないので、肌が弱い人はまずこれから試してみます。

ニキビ予防にも用いられ、肌の中でのセラミド合成を高めるので、アトピー等の敏感肌を改善するという報告もあります。

③レチノール

ビタミンAの一種で、肌のターンオーバーを促し、コラーゲンを増やす作用があります。

目もとの小ジワやクマにとくに有効で、アイクリームに配合されている場合が多くあります。

④AHA

アルファヒドロキシ酸の略で、ピーリングに使われる水溶性の酸です。

グノコール酸、乳酸、クエン酸などはAHAの一種で、また、フルーツ酸というものも、化粧品の表示ではAHAと似たような意味で使われています。

⑤BHA

サリチル酸のことで、ピーリンクに使われます。

油性なのでAHAよりも毛穴への浸透がよく、ニキビ、ニキビ痕、シミ、シワのケアに有効で、刺激が少ないのもメリットです。

ただし、日本では化粧品に配合できる量が制限されていて、市販の化粧品でBHAピーリンクをおこなうことは困難です。

一部の美容皮膚科でおこなっています。



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