ニキビができたときの洗顔とスキンケア・・・
ニキビができると、皮脂や汚れが気になるあまり、一日に何回も洗顔をしたり、メイクもしていないのにクレンジングをする人がいます。
確かに肌の表面に余分な汚れや皮脂を残さないことは、ニキビ対策のうえでも大事をことですが、洗いすぎは肌にとってよくありません。
肌にあるうるおい成分を必要以上に洗い流してしまうからです。
うるおい成分が不足すると肌が乾燥し、肌のバリア機能を守ろうと角質が厚くなります。
その結果、毛穴の出口が角質でふさがれ、余計にニキビが悪化することもあるのです。
そんなことにならないよう洗顔方法を見直してみます。
肌へのあたりが柔らかい、クリームタイプのクレンジンク料を使います。
拭き取りタイプは肌への刺激が強いので、洗い流せるタイプを使います。
朝起きたときやクレンジンク後のW洗顔は、刺激が強すぎず、すっきり皮脂汚れを落とすことができる固形石けんを使うようにします。
ニキビができてしまったときのスキンケアとして、まず、化粧品の油分はアクネ菌の栄養源になるので、どんな種類の油分でもつけすぎないようにします。
一方、水分はたっぷりと与え、肌が乾燥すると毛穴出口の角質が厚くなり、毛穴の詰まりがひどくなるからです。
固形石けんによる洗顔で皮脂をしっかり洗い落としたあと、皮脂分泌をコントロールしてニキビを抑える作用のある、ビタミンC誘導体配合の化粧水をたっぷりとつけます。
その後、肌のうるおいを保つために、ヒアルロン酸やセラミド配合の油分少なめの保湿美容液でしっかり保湿をします。
ビタミンC誘導体には皮脂を抑えるほか、赤いニキビ痕を薄くする作用もあります。洗顔後、手でやさしく押さえるように肌になじませます。
セラミドやヒアルロン酸を配合した美容夜でしっかり保湿し、保湿することで、毛穴の角化異常が抑えられ、ニキビを抑制できます。
化粧水をつけるときと同様に、手でやさしく押さえるように肌になじませます。
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ニキビのメイクと生理前のケア・・・
ニキビ肌にメイクをするときには、いくつか気をつける点があり、まず、ファンデーションは、クリームやリキッドタイプは使わないようにします。
これらのものは油分が多すぎたり、また最近はカバーカを出すためにシリコンを多量に含むものが多く、それが毛穴をふさぐからです。
いちばんよいのは、サラッとしたパウダーファンデーションやルースパウダー(粉おしろい)です。
これらを、保湿美容液などをつけた上から、直接塗るようにします。
化粧下地はニキビによくないので使わないようにします。
ニキビの赤みが気になる場合は、部分的にコンシーラーを使っても問題ありません。
ニキビを隠すためにクリームやリキッドタイプのファンデーションを使うのは禁物で、ニキビが悪化してしまうことがあり、また、化粧下地もよくありません。
保湿美容液を塗った上に、直接パウダーファンデーションかルースパウダーを塗ります。
気をつけていても、ニキビができやすい時期というのがあり、たとえば、女性なら生理前です。
ホルモンバランスが乱れ、男性ホルモンがニキビの初期症状である角質肥厚に影響したり、黄体ホルモンが皮脂分泌を増やすからです。
その結果、この時期にニキビが悪化することも多くなります。
ニキビができやすい時期には、ピーリングでケアするのがおすすめで、皮膚の余分な角質を取ることで毛穴が詰まりにくくなり、まあ、皮膚のターンオーバーを高めることでニキビ痕を予防します。
ピーリングは、AHAなど専用の薬剤が配合された市販の化粧品を使うことで、自宅でも手軽におこなえます。
塗ったあとに拭き取るタイプは肌への刺激が強いので、洗い流せるタイプがおすすめで、ニキビができやすい時期に予防として使ってみます。
肌の弱い人は週に1~2回程度から、ようすを見て回数を増やしていきます。
使っていてヒリヒリとした痛みがあったら、肌が赤くなる場合はすぐに中止します。
ピーリング後は肌が敏感になっているので、敏感肌用化粧品を使用します。
とくに、油分の少ない保湿美容液をたっぷり与えます。
自分でピーリングをおこなうのが不安な人は、美容皮膚科でニキビ治療として受けるのもよいです。
肌が弱い人はピーリングはできないという印象がありますが、これは誤解で、角質を除去するケアなので、肌に何かの成分を吸収させる必要もなくアレルギーの心配もありません。
肌が弱い人でも弱めのピーリングからスタートして少しずつ慣らしていけば、代謝が上がって肌はだんだん丈夫になっていきます。
アトピー性皮膚炎の人が月に1回程度のピーリング治療を受け、黒ずみが取れて肌が丈夫になったケースもあります。
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ニキビの飲み薬や塗り薬とは・・・
ニキビができると、何か塗り薬を塗らなくては、と思いますが、大人ニキビの大きな原因はホルモンバランスの乱れなので、できてしまったニキビを塗り薬で殺菌するだけでは根本的な解決にはなりません。
ニキビ用の塗り薬は、ニキビ治療のなかでは補佐的な役割です。
生活の乱れを直し、ときには飲み薬の助けも借りながら、からだの内側から治していくようにします。
とはいっても、抗生物質などは長く続けると副作用が心配ですので、おすすめなのが漢方薬の飲み薬です。
漢方薬にも副作用はありますが、抗生物質などと比べるとおだやかだといえます。
ニキビによく使われる漢方薬には、ホルモンバランスをととのえたり、皮膚の免疫力を高めたりするものがあり、いくつかの種類のなかから、その人の体質に合ったものを選びます。
漢方薬はからだの中のバランスをととのえ、からだ自体の治癒力を高めていく薬ですから、一度きちんと治せば、飲むのをやめても再発しにくいというメリットがあらます。
漢方薬には、効果が出るまでに時間がかかるというイメージもあるようですが、ニキビの場合はそれほど時間がかかるものではありません。
早くて2週間、遅い人でも1か月くらいで、なんらかの効果を実感できることが多いようです。
ただし、漢方薬といっても副作用はあり、たとえば、からだに合わない場合は下痢や胃もたれなどを起こすこともあります。
その場合は、薬を変えるか量を減らし、また、心臓や腎臓に病気がある人は注意が必要な生薬もあるので、医師に相談してから使用します。
①抗生物質を含む塗り薬
クリーム、ジェル、ローションなどがあります。
飲む抗生剤のような副作用はありませんが、飲み薬に比べると効き目も弱いようです。
②イオウを含む塗り薬
殺菌、角質溶解作用、皮脂を抑える作用があります。
10代のニキビやTゾーンのニキビにはよいのですが、ロの周辺の大人ニキビに使うと肌あれや乾燥を起こすこともあります。
③角化を調整する塗り薬
アダパレンという成分のものが使われています。
皮脂の詰まりを予防しますが、刺激が強いのが欠点です。
④抗炎症作用・殺菌作用のある塗り薬
グリチルリチン酸(抗炎症)、レゾルシン(殺菌)等が使われますが、刺激が強いので肌が弱い人は注意が必要です。
⑤AHAを含む塗り薬と化粧品
ピーリンク剤の一種で、石けんや拭き取り化粧水などのかたちで売られています。
乾燥しやすいので注意です。
⑥ビタミン剤
おもにビタミンB2、B6で、皮脂分泌のコントロールなどの作用がありますが、効果は弱めです。
⑦抗生物質
アクネ菌を殺菌する目的でよく処方され、長く飲み続けると下痢や便秘、めまい、カンジダ膣炎、肝機能障害などの副作用を起こすことがあるので、注意が必要です。
⑧ホルモン剤
ホルモン剤が使われることもありますが、一般的ではなく、副作用を起こすこともあります。
また、ピルを用いることもあるようですが、ピルはそもそもニキビの薬ではないので、必ず効くというものではありません。
ほかの治療が効かない重症のニキビに使います。
⑨当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)
色白で冷え症の人や、むくみやすい体質の人、生理が遅れる傾向にある人に向いています。
⑩加味逍遥散(かみしょうようさん)
頭痛、肩こり、便秘がある人や、不定愁訴(頭痛や肩こりなど軽い不調をたくさん抱え、それが日によって変わるような状態)やイライラのある人に向いています。
⑪桂枝茯苓丸(けいしふくりょうがん)
のぼせやすく、赤ら顔の人や、生理痛がひどく、生理前に肩こりやイライラなどがある人に向いています。
⑫荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう)
顔全体に皮脂が多く、小さいニキビがたくさんできるような人や、鼻炎のある人に向いています。
⑬清上防風湯(せいじょうぼうふうとう)
若い人や男性など脂性肌のニキビに、また額などに赤いニキビができやすい人に向いています。
⑭十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう)
背中やおしりなどに、おできのような痛みをともなうニキビができやすい人に向いています。
ただし、便秘の場合はこの処方が効きにくいので、まずは便秘を治すようにします。