メタボリックシンドロームの診断基準とは?生活習慣病の改善は?健診とは?

メタポリックシンドロームの診断基準とは?

メタポリックシンドロームの診断基準には、血圧値、脂質値、血糖値という3つの検査値があり、それらの数値が悪いと問題になるんですね。

その理由は、実はこの3つの値はすべて、動脈硬化と大きな関係をもっているからなんです。

動脈は心臓から勢いよく送り出される血液を全身に運ぶ役割をもっていて、もともとは大変弾力性に富んだ血管なんです。

しかし、長年使われ続けているうちに、次第に硬くもろくなってくるんです。

これが動脈硬化なんですね。

ただ、これは個人差があって、同じ年齢の人でも生活習慣の差や遺伝的な要素で、動脈の若さは異なるんですね。

この動脈の年齢を大きく左右するのが先ほどの3つの値なんですね。

まず高血圧になると、高い圧力によって動脈の壁が傷つくんです。

すると、傷をふさごうとして血液中の血小板やフィプリノーゲンといった血液をかたまらせる成分が傷に集まり、かさぶたともいうべき血栓(血のかたまり)を作るんです。

しかもLDL(悪玉)コレステロール値や中性脂肪値が高い脂質異常症の人は、血液が粘りけをもち、いっそう血栓ができやすくなるんです。

こうなると血管の内側には余分なLDLコレステロールなども沈着して、おかゆがかたまったようにドロドロとした状態になります。

この動脈硬化は比較的大きな血管に起こりやすく、粥状硬化(アテローム硬化)とも呼ばれています。

一方、比較的細い血管で起こるのが細小動脈硬化です。

細い血管は特に血糖値が高い状態が続くと、内壁が傷つきやすくなるんです。

そこへ高血圧で心臓から勢いよく血液が押し出されると、血管壁の一部が壊死を起こしたり、こぶ状になったりするため、血栓ができやすくなるんです。

硬くなったり、血栓が発生した動脈では、以前のように血液がスムーズに流れることができません。

古くなったゴムホースのようなものなんですね。

いつ破裂したり、詰まったりしてもおかしくないんですね。

そして、実際に血管が破裂したり、詰まったりといった発作を起こすことが、生死にかかわる事態を招くんです。

発作の起こりやすい場所としては、主に脳、心臓、腎臓の3ヶ所があげられます。

具体的には、脳で起こるのが脳卒中(脳血管障害)です。

脳の血管が破裂して出血するのが脳出血、詰まってしまうのが脳梗塞なんです。

また、脳卒中に至らなくても脳の動脈硬化が進むと、認知症を招くこともあります。

心臓を養っている冠動脈が急に細くなったり、詰まると、狭心症や心筋梗塞になるんです。

腎臓の場合は、腎臓の動脈が硬化することで、老廃物をろ過する場所に血液が流れなくなり、そのため老廃物がたまり悪化すると尿毒症になってしまうんです。

どれも手遅れになれば、死に至る恐ろしい病気なんですね。

それにもかかわらず、ほとんどの場合、これらの発作は突然起こるんです。

この発作は、体にあらわれる最初の自覚症状なんです。

ですので、高血圧、脂質異常、高血糖といった検査値の変化を知って、血管や血液の状態を知っておくことが大切なんですね。

3つの数値は、発作の起こりやすさを知るための大事な指標なんです。

値が高かったとしても、食生活や運動など生活習慣を改善することで、自分の身を守ることができるんです。

まずは、検査結果をしっかり把握して、生活を見直すことが大切なんですね。

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生活習慣病を改善方法とは?

生活習慣病とは、高血圧、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症、脳卒中、狭心症、心筋梗塞、ガンなどの病気のことをいいます。

この生活習慣病は若い頃からの食生活、運動、喫煙、飲酒などさまざまな生活習慣の積み重ねが原因になって起こるんです。

ですので、若い世代にも見られますし、高齢になっても発病しない人もいるんですね。

生活習慣病のほとんどは無症状の時期が長く、症状が現れる頃には病気はかなり進行しており、しかも自覚症状が出たあとでは治療がなかなか難しいことも少なくないんですね。

しかし、本人が気づかないうちに、病気の兆候は何らかの形で体に現れているんです。

それをいち早く見つけ、発病する前に生活改善をして進行をくい止められれば、生活習慣病を未然に防ぐことができるんですね。

このように生活習慣病の早期発見、また生活習慣病を未然に防ぐためには、自分の健康を自分で守ろうという意識を高く持って、定期的な健康状態のチェックを行うことが大切なんですね。

生括習慣病は、さまざまな悪い生活習慣が要因となって引き起こされます。

そのなかでも最も大きな要素が、肥満なんです。

日本人の食生活は外食志向による高塩分・高脂肪・高カロリー食の過多などで、栄養バランスがひどくくずれ、多くの人が適正体重をオーバーしているんですね。

この肥満が多くの生活習慣病を生むので、まずは太りすぎないことが大切なんですね。

そのために不可欠なのが、体重、摂取カロリー、運動の3つの自己管理なんです。

この3つの管理は、生活習慣病の予防に効果的ですし、仮に発病してしまった場合でも、この3つを中心に生活を改善することで、症状は好転することが多いんですね。

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メタポリックシンドロームの健診とは?

平成20年度から、対象者(中高年のほぼ全員)は毎年1回、通称メタボ健診を受けることが強く推奨されるようになったんですね。

メタボ健診は正式には「特定健診」といいます。

このメタボ健診の内容は、これまでの健康診断とそれほど大きな違いはないんですんが、内臓脂肪の状態をみるために、腹囲(お腹まわり)のサイズを測るなどといった新たな基準が設けられたんですね。

また、このメタボ健診の結果、検査値が悪いなど問題がある人は、生活習慣病を発症する危険性が高いため、生活習慣を改善するための、通称メタボ指導(正式には「特定保健指導」)を受けなければならないんです。

日常生活について専門家から指導や支援を受け、改善を迫られるんですね。

つまり、メタボ健診とメタボ指導とはワンセットで、単にメタボ健診といった場合、メタボ指導をも含めた言葉として使われるんですね。

メタボ健診やメタボ指導を実施するのは、企業の健康保険組合や市町村の国民健康保険などで、対象者はこれらに加入している40才から74才までの本人と扶養家族です。

会社勤めの本人だけでなく、夫の会社の健保組合から発行された健康保険証を持っている妻も、受診しなければならないんですね。

ただ、会社員で、毎年会社で実施している健康診断(企業健診)を受けている人は、その健康診断で受診(腹囲の測定が加わる)できるので除外されることがあるんです。

また、受診している人間ドックにメタボ健診の項目がすべて含まれていれば、代用されます。

一方、妻などの扶養家族や、国民健康保険に加入している自営業者などは、自分から健診会場まで受けに行かなければなりません。

また、メタボ健診は、すでに生活習慣病の治療を受けている人は除外されます。

メタボ指導では、保健師や管理栄養士から、食事や運動など生活習慣の改善指導を受けることになります。

最初に面談や講習を受け、その後は面談のほか電話やインターネットのメールなどによって、3~6ヶ月にわたって定期的にアドバイスを受けることになるんですね。

そして、6カ月後に、健康状態や生活習慣が改善されたかを判定され、その旨を手紙やメールなどで本人に通知されます。

問題になった検査値が、翌年以降のメタボ健診でも改善されないと、メタボ指導を毎年受けなければならないんですね。

メタボリックシンドロームについていろいろお話しましたが、参考になれば幸いです。

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