ストレスはセロトニンの不足?
仕事でストレスを感じない人などほとんどいませんよね。
しかし、ストレスを感じる度合は人によって違っていて、たくさんのストレスを抱えていても上手に発散できる人もいれば、少しのストレスでも溜め込んでいっぱいいっぱいになっている人もいますよね。
ストレスを溜め込みすぎると心も体も壊れてくるんです。
このストレスは、実は脳内の神経物質のセロトニンが関係しているんですね。
このセロトニンが、きちんと分泌されていると落ち着きや心地よさ、満足感などを感じることができるといわれているんです。
反対にセロトニンが不足してしまうと、精神のバランスが崩れてしまい、イライラしやすくなったり、気持ちがモヤモヤしてしまったり、落ち込みやすくなったり、暴力的になったり、うつ病を引き起こしてしまうこともあるんです。
セロトニンの約90%は小腸に存在しており、約2%が脳内の中枢神経に存在しているんです。
この2%のセロトニンが人間の精神に影響を与えているんですね。
そして、セロトニンを作り出すには、材料となる栄養が必要になるんです。
特に、トリプトファンとビタミンB6という栄養が必要になるんですね。
トリプトファンはセロトニンの材料となり、ビタミンB6はセロトニンの合成を助けるんです。
セロトニンを作り出すために必須な栄養素はこの2つになるんですが、セロトニンの分泌を促す栄養素も必要になると考えると、2つの栄養素の不足を防ぎつつバランスの良い食事を摂ることが大切なんですね。
トリプトファンとビタミンB6を含む食べ物は次のようなものなんですね。
トリプトファンを多く含む食べ物
ヨーグルト、プロセスチーズ、豆乳、納豆、赤身魚、ごま、そば、バナナ、白米、肉類などです。
ビタミンB6を多く含む食べ物
鶏ひき肉、牛肉、とうがらし、にんにく、ピスタチオ、きなこ、まぐろなどです。
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また、他にもセロトニンを増やす方法はあるんですね。
ストレスを取り除くには、セロトニンを活性化する生活習慣が大切なんです。
セロトニン神経を活性化する基本は、太陽の光を浴びることとリズム運動をすることなんですね。
つまり、朝、太陽を浴びて、30分程度ウォーキング をすることなんです。
セロトニン神経を活性化するには疲れない程度というのが大事で、その時間が30分くらいなんですね。
ですので、1時間歩くよりも、30分集中して歩くのが良いんですね。
セロトニンを増やすコツとしては、ウォーキングしていることに集中することなんです。
リラックスして風景を見ながらウォーキングしたりするのは、あまり効果がないんです。
また、セロトニン神経を活性化するには継続が大切で、すぐには効果が出ないんですね。
一時的にセロトニンが多く分泌されても、余分なセロトニンはセロトニン自己受容体というところの働きで抑えられてしまうんですね。
また、セロトニンがある程度多い状態になっても、時間がたてば徐々に元に戻っていくんです。
セロトニンを多い状態で維持するには、数日間セロトニン神経に刺激を与えるだけでは足りないんですね。
継続的にセロトニン神経を活性化して、セロトニン自己受容体を繰り返し刺激し続ける必要があるんですね。
すると、セロトニン自己受容体の数が減少していくんです。
セロトニンをある程度高いレベルに保つためには、セロトニン自己受容体の数が少ないほうがいいんですね。
そのためには、ウォーキングなどのリズム運動などを短時間でも続けることが大切なんです。
できれば、最低3カ月は続ける必要があるといわれているんです。
セロトニン自己受容体を調節する遺伝子が変わるのに、3か月ぐらいかかるからなんです。
そして、効果が実感できるようになるのは1~2ヵ月程度してからなんです。
あまり効果が出ないからと、中断せずに続けることが大切なのです。
このセロトニンを増やすことによって、ストレスを取り除いていくんです。
仕事をしていれば、ストレスがなくなることありませんよね。
ストレスがあれば、どうしても嫌な気分になったり、不安になったりするものなんです。
それが当り前なんですね。
ただ、それが続くようだと病気がちになってしまいますよね。
人が生きる目的は楽しく生きることなんです。
毎日を楽しく生きるためには、セロトニンを増やしていくことなのかもしれませんね。
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ストレスの原因とはどんなこと?
ストレスというと、すべて悪いと思われていますよね。
ですから、どうしてもストレスをなくそうという発想をしがちなんです。
でもですね、生きている限りストレスがまったくない生活をすることなど不可能なんです。
生きていれば多かれ少なかれストレスがあるのは当然なんですね。
ストレスの原因には二種類あり、外部から加えられるストレスと自分で作り出すストレスがあるんです。
外部から加えられるストレスで代表的なものは、肉体的に不快な刺激なんですね。
たとえば、苦しい、暑い、寒いなどの刺激も不快ですし、もっとも嫌な刺激は激しい痛みですよね。
また、肉体的な苦痛ともかかわりますが、精神的な苦痛もストレスですよね。
人間関係などのトラブルや悩みなどといった、社会的な関係におけるストレスは精神的なストレスですよね。
もう一つのストレスは、自分の内部からみずからの意思で加えるストレスなんです。
これは、自分の内部から何かを欲しいと思うところから生じるストレスで、「ドーパミン(渇望)ストレス」といわれるものなんですね。
すなわち、自分の欲望が自分にプレッシャーを加え、それがストレスになるんですね。
脳内物質からすると、外部からのストレスはノルアドレナリンを分泌させるんです。
それに対して、自分の内部から何かが欲しいというのは、ドーパミン神経が刺激されてドーパミンが分泌されるんですね。
ですから、外部からのストレスを「ノルアドレナリンストレス」、自分の内部からのストレスを「ドーパミンストレス」といわれることがあるんです。
「ドーパミンストレス」は人間の意欲、欲望にかかわっているので、いわば「渇望ストレス」といういい方もできそうですよね。
自分が渇望する、欲望するからこそ、ストレスが生じるというのはどちらかといえば好ましいストレスですよね。
自分が何かをしたい、得たい、成就したいといった、目標や夢に向かうからこそ、ドーパミンが出てくるんですね。
そして、その欲望こそが人が何かをしようとするエネルギーの源になるわけなんですね。
ドーパミンは脳の大脳皮質、とくに前頭前野を活性化して意欲をかき立てるんです。
ドーパミンがたくさん分泌されれば、多少、苦手なこと、嫌なことでも一所懸命にやるんですね。
このように、ストレスには外部から加えられる「ノルアドレナリンストレス」と、自分がみずから目標設定して渇望する状態をつくる「ドーパミンストレス」があるんですね。
もしご自身がストレスを抱えているとした、どちらが原因のストレスでしょうかね?