固形の脂は摂り過ぎない・・・
油脂類は常温で液状のものと、固形のものに分かれます。
液状のものは油、固形のものは脂と書いて区別します。
脂は肉の脂身(ラードやヘット)やバターのように動物性の脂肪で、液状の油はほとんど植物油です。
動物性の脂肪に多く含まれる飽和脂肪酸は、凝固温度が高いので人の体内でも固まりやすく、血液の濃度を濃くして流れを悪くします。
血液の流れが悪いと、血液によって運ばれる栄養素の補給、老廃物の排出にも支障が生じ、代謝が悪くなります。
また、コレステロールや中性脂肪が増えるので、お腹に脂肪がつきやすくなります。
これに対して、植物油には不飽和脂肪酸が多く含まれています。
不飽和脂肪酸にはオレイン酸、リノール酸、αリノレン酸などのほか、エイコサペンタエン酸(EPA)、ドコサヘキサエン酸(DHA)があり、EPAやDHAは植物油ではなく魚や貝などに含まれています。
これらの不飽和脂肪酸は血液中のコレステロールや中性脂肪を減少させる働きがあります。
なかでも、オレイン酸は悪玉コレステロールだけを減少させます。
肉を日常的に食べる現代の食生活ですが、タンパク質は、魚、大豆などからも摂ることが大切です。
また、バターは、オレイン酸を多く含むオリーブ油やひまわり油にかえるとよいです。
マーガリンは、悪玉のLDLコレステロールを増やすトランス脂肪酸を含んでいるので、おすすめできません。
スポンサードリンク
青魚でDHAとEPAを摂る・・・
内臓脂肪がつき始めた人の多くは、中性脂肪やコレステロールも気になり出します。
そんな人におすすめのメインディッシュは、肉より魚です。
なぜなら、魚には不飽和脂肪酸の仲間、多価不飽和脂肪酸が豊富に含まれているからです。
肉に多い飽和脂肪酸は、血清脂質を増加させますが、多価不飽和脂肪酸は中性脂肪を減らす働きのあることが明らかになっており、そのなかでもDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)の動脈硬化を予防する働きは、広く知られるようになってきました。
いずれの成分も、青背の魚に多く含まれています。
DHAには、コレステロールの生成を抑える働きがあり、肝臓からの血祭コレステロールの分泌を減少させることがわかっています。
また、脳の発育や記憶などの機能の維持にも関わっていることから「健脳」に役立つ成分としても注目されています。
一方、EPAには血小板凝集抑制作用があり、血栓を溶かして血液の流れをスムーズにして、動脈硬化を予防する効果があります。
さらに、悪玉のLDLコレステロールを減らして善玉のHDLコレステロールを増やす働きもあるので、DHAとEPAをセットで摂れる青背の魚は、メタボを予防する食品として最適なわけです。
スポンサードリンク
腸内環境を整え代謝をよくする・・・
理想的な腸内環境は、悪玉菌を抑えて善玉菌が優位に働いている状態です。
善玉菌が優位になると毎日便通があり、代謝もスムーズに機能します。
そこでおすすめなのが、善玉菌の代表ビフィズス菌を増やす、乳酸菌食品ヨーグルトです。
1日200gを目安に食べるだけで、2週間ほどで善玉菌が10%ほど増え、善玉菌優位の環境を保てます。
また、乳酸菌はコレステロールを吸着して便として排出したり、免疫力を高める作用もあります。
さらに、ヨーグルトの乳タンパクからつくられるペプチドの、血圧を下げる働きも見逃せません。
また、レモンや梅干しが酸っぱいのは、クエン酸のせいです。
この酸っぱさがメタボ予防にとてもいい仕事をしてくれます。
クエン酸は糖の代謝システムである、クエン酸サイクルを活発にします。
そうすると、糖が盛んに代謝されてエネルギー化されるので、脂肪として蓄積されにくくなります。
クエン酸といえば酢が代表的ですが、レモンや梅干しの酸味もクエン酸です。
毎日l粒ずつでOKですから、梅干しを食べるようにします。
また、梅干しやレモンを料理の味つけや香りづけにどんどん利用するようにします。