WHOの活動内容は?
WHO(世界保健機関)は、World Health Organizationの略で、「全ての人々が可能な最高の健康水準に到達すること」を目的として設立された国連の専門機関です。
インフルエンザなどの感染症対策のほか、非感染性疾患(生活習慣病)、母子保健、医薬品、保健医療システム、水・衛生、食品安全など国際機関としてのルール作りや各国保健当局への技術指導などを実施しています。
「健康」を「身体的、精神的、社会的に良好な状態であり、たんに病気あるいは虚弱でないことではない」と定義しています。
WHOは国連のシステムの中にあって保健について指示を与え、調整する機関です。
本部はスイスのジュネーブにあり、1948年に設立され、設立日である4月7日は世界保健デーとなっています。
現在の加盟国は194ヵ国で、日本は1951年5月に加盟しています。
そして、世界保健総会が開かれ、5月にジュネーブで194全加盟国の代表が出席します。
事業計画の決定、予算の決定、執行理事国の選出、事務局長の任命などを行います。
執行理事会は保険の分野で技術的に資格のある34人のメンバーで構成されています。
世界保健総会の決定及び政策の実施、世界保健総会への助言及び提案などの任務を行います。
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WHOが緊急事態を宣言した事例とは?
WHOが緊急事態を宣言した事例として次のようなものがあります。
・2009年 新型インフルエンザ(豚インフル)
北米大陸で発生した新型インフルエンザは世界中に拡散しました。
WHOは21世紀に入って初めて世界的大流行(インフルエンザ・パンデミック)を宣言しました。
新型インフルエンザとは、インフルエンザ・ウイルスがヒトと動物(鳥、豚等)の間で感染を繰り返すうちにヒトの間で流行しやすい型に変異したものです。
免疫を持っていないために世界的大流行を引き起こすのです。
・2014年 ポリオ(小児まひ)
・2014年 エボラ出血熱
・2016年 ジカ熱
・2019年 エボラ出血熱
WHOは感染症の拡大など健康を害する危険性が生じたとき、専門会合を開き「国際的な公衆衛生上の緊急事態」を宣言するかどうかを判断します。
緊急事態が宣言されると、加盟国は感染者が発生した場合に24時間以内に通告する義務を課されます。
また、空港・港での検疫強化や渡航制限の強化が求められます。
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インフルエンザの種類は?
インフルエンザの予防接種を毎年冬にしますが、このインフルエンザを季節性インフルエンザといいます。
このワクチンは毎年、WHOが決めていて、WHOの専門家たちが各国の研究機関から寄せられた情報をもとに毎年インフルエンザの流行を予測しています。
インフルエンザウイルスにはヒトの間で毎年のように流行するこの季節性インフルエンザと、鳥や豚等の間で流行する鳥インフルエンザ、豚インフルエンザがあります。
この動物のインフルエンザがヒトからヒトへ感染しやすい型に変異すると、新型インフルエンザと呼ばれます。
新型インフルエンザは季節性インフルエンザと違い、ほとんどの人に免疫がないために大流行してしまうんです。
そして、WHO事務局長は緊急委員会の検討結果により、警戒水準レベル(フェーズ)を決めます。
ヒトからヒトに持続的に感染していることが確認されるとフェーズ4、大陸・地域を超えた拡散を確認されると最高値のフェーズ6とされ、世界的大流行(インフルエンザ・パンデミック)となります。
感染による症状や毒性の強さなどから深刻度も決めます。
フェーズや深刻度をもとに各国に勧告を行います。
WHOの活動内容を簡単に説明しましたが、参考になれば幸いです。