大豆の効果はタンパク質?
大豆に含まれるタンパク質には次のような効果があるんです。
①コレステロール値が高い人の総コレステロール値とLDLコレステロール値の両方を下げてくれる。
②正常値の人の総コレステロール値は下げず、悪玉と善玉コレステロールのバランスをよくしてくれる。
③コレステロールを多く含む食品と一緒にとると、コレステロール値の上昇を抑えてくれる。
そのメカニズムにはさまざまな理由があるんですね。
一つは、大豆タンパク質が食事から摂取したコレステロールと結びついて、体外に排出してくれるんですね。
また、胆汁に含まれる胆汁酸と大豆タンパク質が結合し、胆汁酸を体外に排出させてしまうんです。
胆汁酸が腸から再吸収されなくなるため、肝臓では新たな胆汁酸をつくるために血中のコレステロールを使うことになり、結果として血中コレステロール値を下げるんですね。
他にも、大豆タンパク質自体にコレステロールを減らす成分があったり、あるいはタンパク質が分解してできるペプチドにコレステロールを下げる働きがあるんです。
大豆は必須アミノ酸をバランスよく含み、タンパク質源としても非常に優れた食品なんです。
豆類の中では脂質が多いのですが、コレステロールをまったく含まないので、安心して食べることができるんですね。
大豆だけでなく、豆腐や納豆などの大豆製品にも同じ効果があるんです。
コレステロール値の高い人にはいいことだらけといえるんですが、コレステロールの低下作用自体は穏やかなんです。
毎日適量を欠かさずに食べ続けることが大切なんですね。
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青魚の栄養は脂肪に?
魚介類の脂肪には、IPA(イコサペンタエン酸)とDHA(ドコサヘキサエン酸)という脂肪酸が多く含まれているんです。
どちらも不飽和脂肪酸の一つで、血中のLDLコレステロールや中性脂肪を減らす働きがあるんですね。
IPAは血栓を溶かし血流をよくする作用があって、DHAは脳機能の改善作用があるんですね。
日本人の食事摂取基準では、IPAとDHAを合わせて1日1g以上を目標量としているんですね。
1日1回は魚料理を食べることが大切なんですね。
青魚
秋刀魚(サンマ)、鯖(サバ)、鰯(イワシ)などの青魚にはIPAとDHAが多く含まれているんです。
ただし、脂質が多いので、食べすぎに注意が必要なんですね。
毎日の魚料理のうち2~3日に1度、青魚を食べるのがちょうどいいぐらいなんですね。
魚の脂肪を酸化させないためには、新鮮な魚を刺身で食べるのが一番なんですね。
体内での酸化を防ぐために、抗酸化物質を含む食材と一緒に食べるのがいいんですね。
加熱するときは、短時間で調理してくださいね。
また、新鮮なものが手に入りにくいときは、魚の缶詰でもいいですからね。
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脂質が不足すると?
脂質は1gで9kcalものエネルギーを生み出すエネルギー源なんです。
不足すると、低体温になったり、脂溶性ビタミンの吸収がうまくいかなくなったりするんですね。
逆に、摂り過ぎると肥満や動脈硬化になるんです。
ですので、脂肪の摂り方が健康維持に大きくかかわっているんですね。
1日に摂取する脂質の量は、総エネルギー量の20~25%が目安なんです。
例えば、1日の総摂取エネルギーが1600kcalの人は、320~400kcal分の脂質量になるんですね。
つまり、調理に使う油と、食品に含まれている見えない油を合わせて約35~45gが1日に摂りたい脂質の合計なんです。
もう一つ気をつけることは、どんな脂質をとるかということなんです。
脂質は、脂質を構成する分子のつながり方で、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2種類に分けられるんです。
飽和脂肪酸は肉や乳製品に多く含まれていて、コレステロール値が高い人は摂り過ぎを注意しなければならないんですね。
特にお肉を食べる時は、必要以上に脂肪を摂り過ぎないことが大切なんです。
不飽和脂肪酸はさらに一価と多価に分けられるんですが、植物油や魚に多く含まれ、血中のコレステロールや中性脂肪を減らし、動脈硬化を予防する働きがあるんですね。
ただし、非常に酸化しやすいので、魚などは鮮度のよいものを食べることが大切なんですね。
また、調理用の油も長期保存は避ける必要があるんですね。
そして、体にいい油とは適量を摂取することなんですね。
運動習慣がコレステロール値に効果が?
食事によるエネルギーの摂取量に比べて運動などによるエネルギーの消費量が少ないと、余ったエネルギーが体内に蓄積され、肥満や脂質異常症などになるんです。
現代人は生活環境が便利になったことで、知らず知らずのうちに運動不足になりがちなんです。
特にコレステロール値が高めの人は、忙しさや疲れていることなどを理由に、運動とは無縁の生活を送っていることが多いんですね。
普段から意識して体を動かすなど、運動習慣をつけることが大切なんです。
コレステロール値を改善するには食生活を見直すと同時に、運動を継続して行うことが大切なんです。
運動によってLDLコレステロールを減らす作用はあまりありませんが、中性脂肪を分解する酵素が活性化するので、中性脂肪値が下がり、HDLコレステロールが増加するんですね。
そうなると、動脈硬化やメタポリックシンドロームの予防や治療には有効なんです。
そのほか運動には、心肺機能を高めて血行をよくする、ストレスを解消する、骨密度を高めるなど、さまざまなメリットがあるんですね。
運動するといっても、激しいトレーニングや本格的なスポーツを行う必要はないんです。
激しい運動は運動習慣のなかった人がいきなり行うのは無理ですし、行えたとしても、筋肉を傷めたり、体内に疲労物質が蓄積されたりして、かえって健康によくないんですね。
コレステロール値の改善には、軽く汗ばむ程度の運動が効果的なんですね。
中でもウォーキングや軽いジョギングなどの有酸素運動がおすすめなんですね。
いろいろお話しましたが、参考になれば幸いです。