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唾液で虫歯を予防できる?
歯を失う2大要因は、虫歯と歯周病です。
虫歯の原因となるのは虫歯菌という細菌で、虫歯菌は甘いものを食べたときに糖と結びつき、乳酸という酸性物質を作り出します。
乳酸によって口の中が酸性になると、その酸によって歯からカルシウムが抜け出ていくんです。
それによって歯が溶けていき、虫歯になるんです。
歯の表面はエナメル質といって鋼鉄よりも硬いんですが、酸には溶けやすい性質なんです。
唾液には酸を中和して中性に戻す働きがあり、小さな虫歯なら修復する働きもあります。
小さな穴なら唾液によって再生するんです。
そして、唾液は噛むことによって分泌がよくなります。
よく噛んで唾液をたっぷり出すことは、虫歯の予防になります。
唾液には抗菌作用があって、口の中の体に有害な細菌の増殖を抑えてくれたり、死滅させる働きがあるんです。
唾液がよく出ていれば虫歯菌や歯周病菌などの増殖を抑えられ、口の中の善玉菌が優勢な環境に変わります。
これによって口臭も改善されます。
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歯周病は歯磨きで防ぐことができる?
歯周病は若い人よりも年配の人がなりやすく、20歳くらいまでは歯周病菌を持っている人は少ないといわれ、年齢が上がるに連れて感染率が高まります。
50歳以上では8割の人が歯周病菌を持っているといわれているんです。
つまり、歯周病も虫歯も細菌感染が原因なんですね。
口の中にはものすごい数と種類の細菌が棲みついています。
数億個、400種類ともいわれているんです。
また、虫歯の場合には、2歳半までに虫歯菌に感染しなければ、一生虫歯になりにくいともいわれているんです。
これは口の中の細菌の棲み分けがほぼ決まり、虫歯菌の縄張りを確保することが難しくなるからです。
また、初期の歯肉炎には歯周病菌は関わっておらず、歯周病菌以外の悪玉菌によって歯肉炎が起こり、歯周ポケットが深くなります。
そこに歯垢が入り込むことによって歯周病が起こるんです。
歯周病菌は酸素を嫌う菌で、酸素が届きにくい歯周ポケットの奥で繁殖します。
歯磨きをしっかりとしている人は、悪玉菌の棲みかである歯垢をとっているので、善玉菌が優勢になっているんです。
口の中の細菌バランスを改善するために一番大切なことは、口の中を清潔に保つことなんですね。
悪玉菌は歯垢に棲みつくので、これをきれいに落とすことが悪玉菌を減らすことにつながるんですね。
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口呼吸の人は虫歯や歯周病になりやすい?
正常な人間は鼻で呼吸し、鼻はほこり、病原菌、ウイルスが喉や呼吸器に侵入するのを防いでいます。
つまり、フィルターの役目をしているんです。
鼻の粘膜は温かく、湿度も十分にあり、ウイルスにとって快適な環境ではないため、ここで排除されます。
ウイルスは温度が低く、空気が乾燥していると活発になります。
冬の寒く乾燥する時期にインフルエンザがはやるのはこのためなんです。
寝ているときも鼻のフィルター機能は働いています。
寝ているときに口呼吸するする人は、口の中が乾いてくるので、唾液が少なくなります。
そうなると、唾液の殺菌作用が働かなくなり、虫歯菌や歯周病菌を増殖させしまうんです。
口呼吸の人は虫歯や歯周病になりやすいんですね。
インプラントの噛む力は?
食べ物を噛むのは奥歯で、奥歯が抜けると噛む力は落ちてきます。
総入れ歯になれと噛む力は、自分の歯の20%ぐらいになるんです。
インプラントにすると、噛む力は自分の歯により近くなります。
インプラントとは歯が失われた場所に人工の歯根を埋め込み、それが骨にしっかりくっついてから、人工の歯を接合する治療なんですね。
インプラントは保険が効かず、また手術が必要です。
インプラントといっても、本物の歯と同じ噛み応えになりません。
それは歯根膜がないからなんです。
歯根膜はセンサーのような役目をしていて、硬いものを噛んだら「これは噛めないかもしれない」という情報を脳に伝えているんです。
人工的な歯根膜を作るインプラントもありますが、人工のものは消耗しやすく1年ぐらいで交換しなければならないんですね。
歯周病を予防するには歯垢や歯石を取り除く?
先ほども出ましたが、歯周病にならないようにするには歯垢や歯石をきれいに取り除くことが大切なんです。
歯垢は歯にくっついた垢のようなもので、歯周病菌はここで繁殖します。
歯垢は唾液では流されにくく、唾液の抗菌作用も歯垢の内部には届かないんです。
そして、歯垢が付着したままだと歯石ができるんです。
歯石とは歯垢が石灰化したもので、歯石そのものには細菌はいないんですが、歯石が患部を刺激するので炎症を長引かせます。
また、歯周ポケットに歯石があると、そこに新たな歯垢がたまってきます。
どちらにしても取り除く必要があるんですね。
虫歯や歯周病についていろいろお話ししましたが、参考になれば幸いです。
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