歯周病が完全に治るとは・・・

歯周病が完全に治るとは・・・

歯周ポケットの中に有害な細菌が増えると内側の壁に炎症が起こります。

プラッシングでジワッと血が出てくるのはこのようなときです。

健康な歯ぐきのミゾの底は、非常につ弱いなぎ目です。

くっつき方の弱いうすい細胞からできた組織で、歯肉が歯の表面にくっついています。

侵入者を攻撃するには厚い壁より、このようなルーズな壁のほうが都合がよいのかもしれません。

しかし、歯肉溝の壁の炎症がひどくなり歯周ポケットに変わると、弱いつなぎ目の味方の守備隊はなりふりかまわず外敵とたたかい、同時に歯肉の繊維や骨を溶かしてしまいます。

からだをまもるための後退戦です。

かくれたプラークや歯石におおわれて汚染された歯の根は、外敵とみなされ、歯の根がからだの外に追い出されるかわりに、歯と歯肉の結合が破壊されてくつついている位置が下がり、結果的に歯周ポケットが深くなります。

深くなればなるほど、かくれたプラークの量は多くなり、種類も複雑になり、表面には見えにくい炎症によって組織が破壊されます。

深い歯周ポケットができ、骨の破壊がすすんでしまうのです。

歯周病は、歯を犠牲にして外敵の侵入を防ぐのです。

歯周病というのはじつに不思議な病気で、ひどくなるまではほとんど目立った自覚症状がなく、ひどくなると歯が揺れ、腫れ、痛み、膿が出て臭く、ついにはボロボロと歯が抜けてしまいます。

これを治療して歯をまもることは容易なことではありません。

ところが、ぜんぶ抜けてしまえば、入れ歯の不自由はあるものの、それまでの苦労がうそのように平穏な状態にもどるのです。

歯周病は歯を支える組織が破壊される病気ですから、ひどくなって歯を支える組織がすっかり破壊されてしまえば、それでおしまいなのです。

ひどくなった歯周病の自然治癒とは、歯が抜けてしまって歯ぐきの炎症がなくなることなのです。

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歯周病の臭いや口臭の原因とは・・・

<歯周ポケットとは>

歯と歯肉の境目の溝をいいます。

歯と歯肉の間には、わずかな隙間があり、歯はその周りを溝に取り巻かれています。

この溝に汚れが入り込むことからポケットと呼ばれています。

この深さは健康な人で、1~2mm、中程度の歯周炎があると3~5mm、歯周病が進行した場合は6mm以上になることがあります。

歯周ポケット内に溜まった歯垢(プラーク)の中では細菌が繁殖しやすく、硬くて歯ブラシではとれない歯石もできて、歯肉の炎症を進めます。

その結果、歯を支える土台である歯槽骨を溶かしてしまいます。

歯周ポケットが深いということは、歯を支えているはずの歯槽骨がなくなっていることなのです。

<歯周炎とは>

歯周病のある程度進行した状態のことで、歯周炎になると、歯肉が腫れる、口臭が発生する、歯肉から出血したりします。

そして、歯垢(プラーク)中の細菌によって歯槽骨が破壊され、歯周ポケットが徐々に深くなっていきます。

<歯周病とは>

細菌の感染によって引き起こされる炎症性疾患です。

歯と歯肉の境目(歯肉溝)の清掃が行き届かないと、そこに多くの細菌が停滞し、歯肉が炎症を帯びて赤くなったり、腫れたりします。

歯周病の恐ろしさは、痛みがほとんどなく、自覚症状がないことです。

進行すると歯周ポケットが深くなり、歯を支える土台(歯槽骨)が溶けて歯が動くようになります。

<歯周病の原因とは>

口の中には300~500種類の細菌が棲んでおり、普段はあまり悪いことをしません。

しかし、ブラッシングが十分でなかったり、砂糖を過剰に摂取すると細菌がネバネバした物質を作り出し、菌の表面にくっつきます。

これが歯垢(プラーク)で、粘着性が強くうがいをした程度では落ちません。

この中の細菌が虫歯や歯周病を引き起こします。

歯垢(プラーク)は取り除かなければ硬くなり、歯石といわれる物質に変化します。

これが歯の表面に付着し、ブラッシングだけでは取り除くことができなくなります。

この歯石の中や周りに更に細菌が入り込み、歯周病を進行させる毒素を出し続けます。

<歯周病の口臭の臭いとは>

歯周ポケットの中の細菌が長期間留まると、細菌が発酵し、腐敗して口臭の原因となります。

歯周病の臭いの主な物質は、メチルメルカプタンと硫化水素です。

メチルメルカプタンの臭いは強烈で、臭いの特徴として、腐った玉ねぎのような臭いがします。

部分的に深い歯周ポケットがあると臭いを放つといわれています。

メチルメルカプタンは、虫歯菌や歯周病菌が原因で発生しますので、改善方法は菌をなくすことです。

丁寧な歯磨きが一番の改善方法になります。

硫化水素の臭いの特徴として、腐った卵のような臭いがします。

この臭いは、嫌気性菌という歯周病菌が唾液・血液・はがれた上皮細胞・食べかすなどを分解するときに発生するものです。

この臭いが多く見られるのは舌苔なのです。

硫化水素をなくすには、やはり丁寧な歯磨きが一番の改善方法なのです。

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プラークコントロールとは・・・

かかりはじめの歯周病の治療の仕方、予防の仕方は、むずかしいものではありません。

ブラッシングひとつを例にしても、特別な技術を必要とするわけではありません。

長い年月にわたってつづける必要がありますから、合理的な方法でしかも習慣にしてしまわなければ、継続しない点がむずかしいのです。

歯周病の原因は細菌ですので、健康な細菌のバランスを回復し、歯と歯ぐきのつなぎ目にできてしまった歯周ポケットをきれいにし、これ以上、歯を支える組織の破壊がすすまないようにします。

歯を支える組織が破壊される歯周炎では、本来いてもらっては困るところに細菌がすみついているのです。

いってみれば不法侵入、不法占拠の状態ですから、そのすみかから細菌をできるだけ排除して、ふたたび歯周病の原因菌がそこにすみつかないような環境を維持します。

歯と歯ぐきのつなぎ目にドブができてしまっているのですが、そのドブをきれいにしてふたたびドブにならないようにする必要があります。

口のなかの健康な細菌のバランスを回復し、維持する環境改善のことをプラークコントロールといいます。

プラークコントロールは口のなかをきれいにすることですが、口のなかから細菌をなくしてしまうことではありません。

人と細菌はもちつもたれつの関係にあるのです。

アメをたえずなめていたり、いつも甘いジュースを飲んでいれば、毎朝欠かさずに歯みがきをしていても、口のなかで細菌性プラークが異常に増殖します。

三度の食事以外の飲食を極力なくすこと、よくかむこと、繊維の多い食物を食べること、これがプラークコントロール以前のプラークコントロールです。

また、すでに歯周病がすすんでいたり、ひどい虫歯を放置したままであれば、病気の原因になる大量の細菌がいるわけですから、条件しだいで細菌が異常に増殖します。

金属をかぶせたり、詰めたりした部分も、残念ながら多くの場合は悪い細菌のすみかになっています。

とくにかぶせる治療は、かぶせたものの縁が歯と歯ぐきのすき間に位置することが多いので、プラークにかっこうのすみかを提供し、歯周病の原因になります。

きちっと合っていないかぶせた金属や詰めた金属は、わざと歯周病を引き起こすために細菌のすみかをつくっているようなものです。

プラークコントロールというと、歯ブラシを使ったブラッシングのことをまず頭に浮かべますが、ブラッシングはさまざまなプラークコントロールとうまく組み合わせ、それぞれの病気の状態に合わせて利用していただくことが効果的です。

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