梅酢で二日酔いを防ぐ・・・
アルコールを分解するのは肝臓で、その分解が完了していないと、二日酔いや悪酔いになります。
こういった二日酔いの対策としては「梅酢ドリンク」を飲むのも一つのよい方法です。
梅にも酢にも豊富に含まれるクエン酸をはじめとする有機酸は、肝臓の機能を高めてくれます。
食べ物は体内(筋肉など)で燃焼されてエネルギーとなり、この仕組みは「クレブスのサイクル」と呼ばれています。
体を動かすエネルギー源となる糖質(炭水化物)は体内でブドウ糖に変化し、ブドウ糖が水と炭酸ガス、ピルビン酸となります。
ピルビン酸はさらにクエン酸、コハク酸、リンゴ酸、オキサロ酢酸と変化して、元のピルビン酸に戻ります。
このクレブスのサイクルを円滑に進める一助となっているのが、酢や梅に豊富に含まれている有機酸なのです。
もし、このクレブスのサイクルが円滑に回らなくなると、疲労物質である乳酸が多量に出てきて疲れやすくなり、食欲がなくなるうえ、肩こりや便秘を起こしたり、肝臓が順調に働かなくなったりします。
梅酢ドリンクはこういった症状の解消に効果を発揮するのです。
有機酸には疲労物質である乳酸タンパクを分解して、体の外に出してしまうという作用もあり、これは肩こり解消に役立ちます。
酢には代謝をよくする働きもありますから、日常的に酢をとっている人は肥満になりにくくなります。
加えて、梅と酢のどちらにも消化促進・整腸作用があるので、便秘の解消にも有効です。
肝臓を丈夫にするには、良質のタンパク質やビタミンを豊富にとるのが基本です。
加えて、梅酢ドリンクを毎日飲めば、食欲も出て3食しっかり食べられるようになり、栄養バランスがよくなって肝臓にもよい影響を与えるのです。
<梅酢ドリンクの作り方>
青梅1kg 酢1.5~1.8リットル 氷砂糖1kg
①青梅を水洗いし、水気をふきとる。
②へたを竹串などでつついてとる。
③広口ビンに、梅と氷砂糖を交互に入れる。
④酢を梅がしっかりかぶるくらいまで入れる。
⑤冷暗所に保存し、1~2ヶ月ほどおけば出来上がり。
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キャベツやしそで肝機能アップ・・・
健胃作用で知られるキャベツは、肝機能アップにも大きな働きを示します。
それは、ビタミンUがあるからです。
肝臓の役割の一つに、体内のあらゆる組織を構成するタンパク質や、細胞膜などのもとになるコレステロールの合成があります。
ビタミンUは肝臓に入ると、このタンパク質の合成を助けて肝臓内の余分な脂肪を代謝し、肝機能を高める効果があるのです。
ビタミンUは脂肪肝の予防にも役立ちます。
またキャベツが含むグルコシノレートという成分は、肝臓内にある有害物質を分解する酵素の働きを高めます。
グルコシノレートは、キャベツを生で食べてもうまく吸収されませんが、酢を加えてキャベツの酸性度を高めれば、効率よく摂取できます。
ですから、肝臓の解毒作用を高めたい人には、「酢キャベツジュース」がおすすめなのです。
<酢キャベツジュースの作り方>
キャベツ1/4個 酢小さじ1
①水洗いしたキャベツをすりおろす(一度凍らせるとおろしやすい)。
②コップの上にかけたガーゼに入れ、水150mlを上から注ぐ。
③ガーゼを持ち上げてギュッとしぼる。
④酢を加えたら出来上がり。
また、しそが含有する色素成分、フラボノイドの一つであるルテオリンという成分に、肝臓など臓器の炎症を抑える強力な働きがあることが、最近の研究でわかってきました。
しその葉に含まれるフラボノイドは免疫の過剰な反応を抑制し、TNFの産生を抑える働きがあるのです。
TNFは、体内に入ってきた異物を排除する白血球が強く働きすぎたため、結果的に肝炎などの炎症を促進してしまう因子です。
このTNFの産生が抑制されると、肝障害の進行を抑える効果があることが、動物実験によって確かめられています。
免疫の過剰反応を抑えて肝炎をおだやかに抑えるには、体に吸収しやすい「しそジュース」にして飲むとよいです。
<しそジュースの作り方>
青じそ90枚 砂糖100g クエン酸大さじ1
①水1リットルを沸かして青じそを入れ、中火で10分ほど煮る。
②煮汁をざるなどでこしてボウルに移す。
③熱いうちに砂糖を加え、よくとかす。
④クエン酸を入れ、煮汁がピンク色に変われば、出来上がり。
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ごまと納豆で肝臓の活性酸素を撃退・・・
肝臓は、代謝の機能を果たす過程で、呼吸でとり入れた酸素の約30%を消費しているため肝臓には、蓄積されると体にさまざまな害を及ぼす活性酸素が非常に発生しやすいのです。
「ごま納豆」はこの活性酸素退治に役立ちます。
ごまに含まれるセサミンという成分には強い抗酸化力があります。
ごまにはビタミンEも含まれています。
セサミンとビタミンEは相乗して活性酸素を撃退します。
セサミンには、肝臓でのアルコールやアセトアルデヒドなどの有害物質を分解・解毒する作用を高める働きもあります。
納豆に含まれるビタミンB2は脂肪の代謝には欠かせない栄養素で、脂肪肝の予防・改善にはうってつけの栄養素です。
抗酸化作用も強く、肝細胞の細胞膜を破壊する過酸化脂質を中和・分解するので、肝炎の予防にもなります。
独特のネバネバ成分であるムチンは肝機能を高めてくれます。
また、ムチンはアルコールから胃の粘膜を保護してくれます。
納豆にごまを振ったごま納豆は、両方の成分を一気にとれる、肝臓の強い味方です。
<ごま納豆の作り方>
納豆1パック 黒ごま大さじ1
①納豆をよく混ぜ、器にあける。
②その上からごまを振って、出来上がり。