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血圧が高い低いとは?
血圧とは、心臓から送り出された血液の流れが血管の壁にかける圧力のことなんです。
ポンプとホースの関係にたとえると、心臓がポンプでホースが血管、中を通る水が血流ということになり、ホースにかかる圧力が血圧なんですね。
ホースの中を流れる水の勢いが強すぎる状態が高血圧で、その状態がつづくと、次第にホースを傷めることになるんです。
では、どんな場合にホースから出る水の勢いが増す、つまり血圧が高くなるんでしょうか?
一つはホースの先を指で圧迫して細くすると、水の勢いが増しますよね。
これと一緒で、何らかの理由で血管が狭くなることが、高血圧の原因になるんですね。
また、ポンプの中の水の量が多すぎると水の勢いが増しますよね。
つまり血液の量がふえると、これを押し出そうとして心臓が強く収縮するんです。
これもまた高血圧の原因になるんですね。
血圧には、「上の血圧」と「下の血圧」とがあります。
心臓は絶えず収縮と拡張を繰り返し、全身に血液を送り出していますよね。
上の血圧とは、心臓が収縮して、血液が末梢に送り出されたときに血管の壁にかかる圧力のことなんです。
収縮期血圧、または最大血圧ともいわれます。
一方、下の血圧というのは、心臓が拡張したときに血管の壁にかかる圧力のことで、拡張期血圧、または最小血圧といわれます。
では、上の血圧と下の血圧、どっちが高いといけないんでしょうか?
答えは、どちらが高くてもよくないんですね。
高血圧とは、この両方の血圧が高い状態をいうんです。
ただし、上の血圧と下の血圧それぞれの重要性は、年齢によって違ってくるんです。
若い人や中年の人では、下の血圧が高いと脳卒中や心筋梗塞になりやすく、高齢者では上の血圧が高くなると、これらの病気の危険性が増すんですね。
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高血圧は動脈硬化を引き起こす?
高血圧を放っておくと、動脈硬化を引き起こすんです。
動脈硬化とは動脈に弾力性がなくなって硬くなり、血液の通り道(血管の内腔)が狭くなることなんです。
血圧が常に高いと、その高い圧力によって動脈の内側が傷つくんですね。
この傷にLDL(悪玉)コレステロールなどが沈着します。
すると、動脈の内壁にいろいろ成分がこびりつき始め、潰瘍をつくったり、おかゆのようなジュクジュクした状態になって狭くなり、弾力性も失われてしまうんですね。
動脈硬化が進むと、心臓の筋肉は必要以上に働かなければならないんです。
すると、心筋は厚くなり心臓そのものが肥大化していきます。
心臓の肥大が進むにつれ、心筋の働きは低下していき、心不全を生じるようになるんです。
心不全とは、心臓の働きの低下によって血液を十分に送り出せなくなる症状なんです。
心臓の機能が著しく低下した状態のことなんです。
さらに、動脈硬化があると、心不全だけでなく、狭心症や心筋梗塞なども起こってきます。
狭心症とは、心臓に酸素や栄養分を送っている冠動脈が動脈硬化のせいで狭くなって、血液が心筋のすみずみまで行き渡らなくなるために胸に痛みを起こす病気なんです。
血液の通り道がふさがって血流が止まると、酸素や栄養分が届かなくなるため心臓の筋肉が壊死を起こします、これが心筋梗塞です。
血圧が高いだけで動脈硬化を起こし、いつの間にか心臓までも傷つけてしまうんですね。
健康診断などで、偶然に血圧が高いことが見つかったりするように、高血圧は初期の段階では痛みなどの自覚症状はほとんどないんですね。
しかし、自覚症状がないからといって放っておくと、このように心臓にまで悪影響を及ぼすんです。
心臓だけではないんです。
脳出血や脳梗塞などのいわゆる脳卒中や、認知症、腎梗塞といった結果を招きかねないんです。
こうした事態を招かないためにも、高血圧の予防と治療が絶対に欠かせないんですね。
ところで、高血圧の人のうち95%は、高血圧となった原因をはっきりと特定することができないんです。
こうした高血圧を本態性高血圧と呼ぶんですね。
その原因は一つではなく、遺伝的体質に加えて、肥満や運動不足、アルコールや塩分のとりすぎなどが総合的に影響していると考えられるんです。
あとの5%は腎臓や心臓、神経などほかの病気が原因で起こるもので二次性高血圧と呼ぶんですね。
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高血圧を改善する生活習慣とは?
高血圧を予防するうえで重要なのが、毎日の生活習慣なんです。
高血圧は生活習慣を改善すれば、ある程度予防できるといっても過言ではないんですね。
高血圧を改善する生活習慣の改善は次のようなことなんです。
タバコを吸わない
タバコを吸うと、末梢血管が収縮して血圧が上がります。
また、タバコを吸いつづけていると、慢性の一酸化炭素中毒となって動脈硬化が起こり、心筋梗塞などを引き起こしやすくなるんです
心臓を傷つけたくないなら喫煙はすぐにやめるべきなんですね。
強い血管作り
常日ごろから、食事でタンパク質やカルシウムなどを多くとって、強くて丈夫な血管づくりを心がけることが大切なんですね。
熱いお湯には入らない
42度以上の熱いお湯に入ると、熱さの刺激で血管が収縮し血圧が上がるんです。
なるべく40度以下のぬるめのお湯に入るようにしてくださいね。
常に気分をリラックス
ストレスは血圧を上げますので、いつも心に余裕をもつようにするんです。
仕事のしすぎ、くよくよ悩む、時間に追われるなどといった生活では、ストレスがたまる一方ですよね。
おおらかな気持ちでいることを忘れないようにしてくださいね。
適度な塩分、たっぷりの野菜
食事でとる1日の塩分を7~10g程度にし、麺類のおつゆは残す、醤油はあまりかけない、などの工夫が必要なんですね。
また、野菜をたくさん摂るようにすると、多く含まれているカリウムが体から塩分を追い出し、血管を広げ、血圧を下げる効果があるんです。
歩いて出かける
血圧値やLDLコレステロール値を下げるには適度な運動が効果的なんです。
だからといって何もスポーツクラブに入る必要はないんです。
できるだけ車を使わずに歩くだけでも十分ですからね。
快眠、快便、腹八分目
睡眠不足は血圧を不安定にするんです。
また、硬い便や下痢をすると血圧が上がります。
いつも便の状態を普通に保つようにすることも大切なんですね。
また、肥満は高血圧には最もよくないんです。
腹八分目はダイエットだけでなく、高血圧予防にもなるんですね。
少しだけ意識し、行動するだけでいいんですね。
そうすれば、血圧は自然と下がり、大切な心臓も守られるんですね。
血圧についていろいろお話ししましたが、参考になれば幸いです。