みそのがん予防効果・・・
みそには、がんの予防効果があります。
実験では、ラットを4つのグループに分け、それぞれに強力な発がん物質(MNNG)を4カ月間投与し、その期間だけ、みそと食塩が入ったエサを与えました。
みそと食塩の濃度は、それぞれ変えてあります。
エサを与え終えたあと、8カ月間はエサを通常のものに戻し、1年後にラットを解剖してがんの発生率を調べました。
その結果、ラットの胃がん発生率は、与えられたエサによって次のように異なりました。
・A群(みそ10%入りエサを与えた)のがん発生率=25%
・B群(みそ5%入りエサを与えた)のがん発生率=21%
・C群(A群と同濃度の塩分入りエサを与えた) のがん発生率=60%
・D群(B群と同濃度の塩分入りエサを与えた)のがん発生率=47%
胃がんの前がん病変を加えた発がん率でも、同様の違いが明確にあらわれました。
みそには、肝細胞がんを抑制する効果があることもわかっています。
さらに、みそを投与したラットでは、脂肪肝のみならずGOT・GPT値が低下することも判明しています。
みその抗がん作用は、みそに含まれる成分によって高められています。
一方、みそと同じ大豆製品である納豆にも、高い抗がん作用や老化防止効果があります。
このように健康増進食品である納豆とみそをいっしょにとれる「納豆みそ」には、がん予防のさまぎまなメリットがあります。
納豆やみそには、乳がんを予防するゲニスタイン(イソフラボンの一種)や、抗がん作用のあるトリプシンインヒビターが豊富に含まれています。
2つを同時に食べれば、効果はより確実になります。
納豆みそは、生野菜につけてもおいしく食べられます。
<納豆味噌の作り方>
納豆1パック(50g)、みそ(納豆の2倍の100g)、酒少々
①納豆は、包丁でこまかく刻み、さらに包丁の背でよくたたく。
②納豆をすり鉢に入れ、すりこ木ですりつぶす。
みそを加え、、ネバネバが出るまでよくずりつぶす。
③洒を入れ、適当にネバネバがとれ、食べやすく風味も出る。
④さらにまぜたら、でき上がり。
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もやしのビタミンとタンパク質で肝機能アップ・・・
もやしとは、穀類や豆類などの種子を発芽させたものの総称です。
植物性タンパク質やビタミンB1・B2、ミネラル(カルシウム、鉄分)、食物繊維などを多く含みます。
また、豆の状態では存在しないビタミンCが発芽によって急増します。
長い間、肝機能の低下している状態がつづくと、栄養素の貯蔵能力が悪くなるため、ビタミンやミネラルが不足しがちになります。
しかし、もやしをこまめに食べれば、ビタミンB群やビタミンC、ミネラル類を効率よく補給できるので、肝機能に栄養が行き渡り、回復するのを助けます。
肝臓が弱っているとき、良質なタンパク質をとることはたいせつです。
タンパク質というと肉を思い浮かべる人も多いでしょうが、肉には脂肪がつきもので、脂肪のとりすぎは、弱っている肝臓にかえって負担をかけることもあります。
しかし、もやしなら、タンパク質の含有率は減りますが、エネルギーが非常に低く、食物繊維も豊富なので、肝臓に負担をかけません。
肝臓に効果てきめんであるもやしには、おひたしやいため物の具などさまぎまな食べ方があります。
ただし、ビタミンCは熱に弱く、水に流失しやすいので、調理方法に注意が必要です。
ビタミンCをそこなわないためには、水にさらす時間や加熱する時間を短くします。
これは、しゃきっとしたもやし特有の歯ごたえを、失わないためでもあります。
いちばんおすすめの調理法は、油を使って、強火で手早くいためる方法で、この方法だと、油で表面がおおわれ、栄養分やうまみの損失を抑えることができるからです。
調理の際、油のエネルギーが気になる人は、電子レンジで加熱をして、あえ物などにします。
ゆでるより、栄養分の損失を防ぐことができます。、すだちなどのかんきつ類、こしょう、カレー粉などのスパイスなどをじょうずに使って、食欲を刺激します。
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しじみの煮汁が肝機能を改善・・・
昔から「お酒を飲みすぎたときは、しじみのみそ汁を飲むとよい」といわれてきました。
これには、しじみに含まれるいろいろな成分が関与しています。
特に、しじみのタンパク質は良質で必須アミノ酸のバランスがよく、アミノ酸価は100で、アミノ酸価(アミノ酸スコア)はその数値が高いほど、質のよいタンパク質であることを示しています。
肉や魚、乳製品など動物性タンパク質のアミノ酸価はほとんどが100で、良質のタンパク質とされています。
しじみにはアラニンというアミノ酸が多く含まれており、アラニンはダメージを受けた肝臓の有用なエネルギー源となります。
さらに、アラニンはアルコール代謝を促進し、飲酒後の肝機能を正常化するのに有効です。
加えて、免疫機能や脂肪燃焼効果もある機能性豊かなアミノ酸です。
しじみのアラニンは、適切な砂出し処理などをすれば増加することが明らかになっています。
その他のアミノ酸ではオルニチンがあげられます。
オルニチンには脂肪燃焼効果がありますから、内臓脂肪の改善にもしじみ汁を飲むことが効果的です。
肝細胞を修復するためには、亜鉛などのミネラルやビタミンB2やビタミンB12が不可欠です。
このようにタンパク質合成に必要な成分がしじみの中にはたくさん含まれています。
肝機能を修復するアミノ酸やビタミン類を簡単に効率よくとるには「しじみの煮汁」が有効です。
食べる際は、煮汁だけではなく身も食べるほうが賢明で、良質なタンパク質も効率よく吸収できるためです。
<しじみの煮汁の作り方>
①しじみの砂出しをしたら、きれいに洗って水けをとる。
②なべに入れ しじみが隠れるくらい水を入れる。
ふたをして強火にかける。
③しじみから泡が出てふきこぼれるようになったらふたをとり、菜箸でしじみをかきまぜる。
④もう一度ふたをして2~3分たったら、汁だけとり出し、しじみの身も食べる。