玄米と昆布で肝機能を強化・・・

玄米と昆布で肝機能を強化・・・

玄米と昆布、緑茶の栄養成分をミックスした「米昆布スープ」は肝機能を向上させます。

まず玄米には、精製米にない胚芽とぬかに豊富な栄養素が含まれており、たとえば、γ-オリザノールには抗酸化作用があり、日本では抗脂質異常症薬として使われている成分です。

ビタミンB1は、エネルギー生産や神経伝達機能などの働きを円滑にする「活動のビタミン」です。

不足すると神経系や肝臓、腎臓の機能が低下し体力がなくなります。

昆布を煮出すと出てくるぬめりとうまみの正体は、水溶性食物繊維とグルタミン酸です。

食物繊維は、腸の中をきれいにして有害物質やガスの発生を防ぎ、おなかの調子をととのえてくれます。

また、コレステロールの吸収を抑えるので、血中コレステロール値が下がる効果があります。

グルタミン酸は、体内に吸収されるとγ-アミノ酪酸(GABA(ギャバ))になり、神経伝達物質の役目をするので、脳卒中や脳障害の薬となります。

緑茶にはビタミンCやカテキン(タンニンの一種)などの薬効成分が含まれています。

これらには抗酸化作用や「毒消し」の力があります。

米昆布スープによる生理的な効果を確かめる実験で、まず、米昆布スープを飲ませているマウスと、普通食のマウスに四塩化炭素を注射して急性肝炎を起こさせ、その後、米昆布スープと普通食を与えつづけ、両者の健康の遠いを比較しました。

その結果、米昆布スープを与えたマウスは、普通食のマウスより明らかに肝機能障害が軽いことが判明しました。

肝臓の働きを低下させる過酸化脂質や中性脂肪が肝臓にたまりにくくなることもわかりました。

米昆布スープはマウスの肝機能を強化し、肝臓に脂肪がたまるのを防ぐ効果があることが実験で確かめられたのです。

<米昆布スープの作り方>

玄米100g(米ぬか40gか胚芽米150gでもよい) 昆布適量 緑茶小さじ2杯 しょうゆ、洒各少々

①玄米(米ぬか、胚芽米)を焦がきないよう弱火でいる。

色が変わって、香ばしい香りがしてくるまでいります。

②水1?と昆布を加え、弱火で20分くらい煮込む。

③酒としょう油で味を調え、香り付けに緑茶を加えて火を止めて、出来上がり。

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梅干のクエン酸がアルコールの害を解消・・・

梅、松、竹はおめでたい植物の象徴として、古くから慶事に用いられてきて、梅、松、竹には健康増進作用もあります。

松に含まれる成分は血液をきれいに、竹はリンパ液の流れをよくし、梅は「気」を充実させる働きがあるのです。

漢方の世界では、気を充実させるには胃腸の健康が不可欠と考えられています。

そのために、胃腸の機能を活発にする梅の効用が古くから活用されてきました。

そこでよいのが、「梅干し赤ワイン」で、その材料となる梅干しには、クエン酸が豊富です。

クエン酸には、糖の代謝を促進し、疲労や神経痛の原因となる乳酸を分解する働きがあります。

また、胃腸の働きを活発にし、食欲不振や便秘、下痢を解消、さらに肝機能を向上させてアルコールの害を解消するので、二日酔いや悪酔い予防も期待できます。

梅干しは、カルシウムも豊富に含んでいます。

カルシウムは梅干しからとると体内に吸収されやすく、イライラや骨粗髭症などにすぐれた効果を発揮します。

また、梅干しに含まれるカリウムは余分なナトリウムを体外に排出するので、梅干しは高血圧症の人も血圧上昇を気にせず、安心して食べられます。

血圧が高くなることはありません。

1日3個くらいまでなら問題はありません。

赤ワインの渋みや赤い色素成分などのポリフェノールなどには、強力な抗酸化作用があり、がんの予防になることが報告されています。

「梅干し赤ワイン」は両者のメリットを同時にとり入れられるうえ、毎年6~7月に作りおきをしておかなければならない梅酒と違い、1年中作れるというメリットもあります。

梅を漬ける際、梅干しの種の半分は、中にある仁をとり出しいっしょに漬けると、より高い薬効が得られます。

<梅干赤ワインの作り方>

梅干し20~30個 赤ワイン1本(750ml)

①水を張ったボウルに梅干しを入れ、1日に2回水をかえて、1~2日塩抜きをする。

②梅干しの半量はそのまま密閉容器に入れ、残りの半量は、手で種をとり除いてから容器に入れる。

③とり除いた種はすりこ未などで割り、中の仁をとり出す。

仁は、薄い茶色の皮をていねいにむいてから容器に入れる。

④梅干し、梅肉、仁が入った密閉容器に赤ワインを注ぐ。

⑤密閉容器はしっかりとふたをして冷暗所に保存し、1週間ほど漬け込めば出来上がり。

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黒豆で血流をよくする・・・

白豆、黄豆、緑豆、黒豆などの大豆の中で薬効がいちばん強く、生薬として多く利用されているのが黒豆です。

漢方の世界では、黒豆にはすぐれた補腎効果があるとされています。

「腎」とは、腎臓や副腎などをはじめとして、人間の生命力を貯蔵する役割を担う臓器のことです。

これらの働きを高める黒豆は、いわば人間の生命力の源です。

黒豆が「大豆の王者」と呼ばれるゆえんです。

黒豆には「活血」(血液のめぐりをよくする)の薬効もあります。

黒豆のアントシアニジン系の色素は、血流をよくし、コレステロールや中性脂肪の代謝を促し、高血圧を予防すると同時に、微小血管を柔軟にして血液の流れをスムーズにし、さまぎまな内臓の機能を高めるのです。

血行がよくなると、頭痛や肩こり、腰痛などの痛みやこりの症状も改善されます。

運動後の筋肉痛を避けるためには、黒豆の煮汁を飲むと、高い効果が得られます。

黒豆の煮汁には、抗酸化作用のある成分も含まれており、活性酸素の生成を抑制し、血流を盛んにして細胞や組織を守ってくれるのです。

「黒豆サワー」はこの黒豆の効用にレモンの酸味と風味、薬効を加えたレシピです。

レモンにはビタミンCのほか、さわやかな香りの成分である精油が多く含まれています。

この精油成分には、気のめぐりをよくしてととのえる理気作用があります。

肝臓や胃腸などの消化器系統にもよく働くため、下痢や嘔吐、胃腸炎、胃潰瘍などの症状改善にもおすすめです。

黒豆サワーには、酸味に加えて甘みもあります。

漢方では、甘(甘いもの)には緊張をゆるめる弛緩作用があり、筋肉痛をやわらげたり、不足した気や血を補ったりする効果があるとされています。

甘とレモンの酸を組み合わせることで、相乗効果が得られるのです。

<黒豆のサワーの作り方>

黒豆1カップ レモン汁小さじ1(5ml) 砂糖130g

①よく洗った黒豆をなぺに入れ、水5カップを加える。

②中火で煮、沸騰したら火を弱め、5分ほどそのままにする。

③ざるでこし、煮汁をとる。

④煮汁にレモン汁と砂糖を入れ、弱火で煮とかせばでき上がり。



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