食べてないのにどんどん太る理由とは?
食べても太らない人がいる反面、あまり食べなくても太ってしまう人もいるんです。
これは、基礎代謝量の違いによるところが大きいようです。
基礎代謝というのは、何もしないでじっとしていても消費するエネルギーのことなんです。
基礎代謝の40%は筋肉で消費されているんですね。
筋肉量の少ない人は、当然消費力ロリーが少なく、太りやすくなるんです。
歳をとるに従い太ってくるのは、筋肉量が減ってくるためなんですね。
人類400万年の歴史は飢餓との戦いだったんです。
それで、人類は飢餓に備えてエネルギーを蓄える体質を獲得したんですね。
これを倹約遺伝子というんです。
この倹約遺伝子で最も有名なのは、β3アドレナリン受容体遺伝子の変異なんです。
日本人では34%がこの遺伝子を持っているといわれていて、毎日200キロカロリーのエネルギーを節約しているんです。
これにより、体型も肥満型になるんですね。
倹約遺伝子には、UCP-1遺伝子多型というのもあり、この遺伝子は100キロカロリー倹約するんです。
こちらは、皮下脂肪を溜めこみやすくするんですね。
両方持っている人は1日で300キロカロリー、ケーキ1個分ものカロリーを溜めこんでいることになるんですね。
1年間では15kgも太りやすくなるわけなんです。
昔は飢えに強い、役立つ遺伝子だったんですが、今の飽食の時代には逆に肥満にしていく遺伝子になってしまったんですね。
また、日本人のような農耕民族は、過去の歴史の中で欧米の牧畜民族のように乳製品や肉を摂取していなかったため、動物性脂肪の摂取による悪影響が出やすくなるんですね。
逆にですね、痩せる遺伝子もあるんです。
β2アドレナリン受容体遺伝子の変異は、1日で300キロカロリーも消費しやすくしてくれるんです。
これは日本人の16%が保有しているんですね。
太る遺伝子とは別に、太るとメタポリックシンドロームになりやすい遺伝子というものもあるんです。
内臓脂肪が増えるとアディポネクチンという物質が減少し、これがメタポリックシンドロームを招くんです。
そして、日本人の94%がアディボネクチンの分泌が減りやすい遺伝子、つまりメタポリックシンドロームになりやすい遺伝子を持っているんです。
日本人は、太りやすく、しかもちょっと太っただけでもメタポリックシンドロームになってしまう人種だといえるんです。
食べないのに太るという人は、もしかするとこういう遺伝子を持っているのかもしれないんですね。
実際、メタボリックシンドロームの人は平均120キロカロリー程度でエネルギー消費が少ないようなんですね。
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基礎代謝量を上げるには?
メタボリックシンドロームには有酸素運動が最も効果がありますが、筋力がつくと基礎代謝量が増え、消費力ロリーもそれに比例して増えていくんです。
消費力ロリーの50%は基礎代謝で、そのうち40%が筋肉により消費されているんですね。
筋肉が1kg増えると基礎代謝は100~200キロカロリー増加するといわれているんです。
スクワット、膝つき腕立て伏せなどの筋力トレーニングは、大きな筋肉のトレーニングで、継続すれば効果があるんですね。
これに、腹筋、背筋運動を加えたら、さらに効果的なんです。
太ももの筋肉は、スクワットが効果的なんです。
3秒間かけて膝を曲げて沈みこみ、1秒間静止し、3秒間かけて戻ります。
5回から10回程度行います。
腕立て伏せは膝をついた姿勢で、10回くらい行います。
膝をつかなくてもできる方は、そのはうが負荷は大きくなりますからね。
腹筋運動は、背中を下にして寝転んで、両足を軽く曲げて行うんです。
真上、右上、左上と上げる方向を変えると脇腹の筋肉も強化できます。
ゆっくり10回程度行います。
背筋は、うつぶせになり、両手を体の脇につけ、上半身を持ち上げます。
息を止めずに10秒間くらいその姿勢を維持します。
筋肉量を増やすためには、回数よりもゆっくり行うことのほうが重要なんですね。
筋肉は成長ホルモンが分泌されている間に発達するんです。
このホルモンは筋力トレーニング直後からの1時間、寝ついてからの30分から3時間の間に分泌されるので、この時間はゴールデンタイムと呼ばれているんですね。
食べ物が消化吸収されるまでの時間を考えると、食後1~2時間くらいしてから筋力トレーニングを行うと効果が上がるんです。
筋力は80歳になってもトレーニングにより増強するといわれているんですね。
基礎代謝を上げて消費カロリーを増やすためには、筋肉をつけることなんですね。
いろいろお話ししましたが、参考になれば幸いです。