離婚訴訟中の夫婦の一方からの廃除

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離婚訴訟中の夫婦の一方からの廃除

大阪高裁昭和44年12月25日決定
家月22巻6号50頁、判時583号67頁

<事実>

X(夫)とY(妻)とは昭和58年10月に挙式し11月に入籍したが、当初から同居せず、時々YがX宅に行き1、2泊する程度の交渉しかなかった。

昭和39年8月にはYからXに離婚調停の申立があり、以後互いに調停等を次々に申し立てている。

昭和42年にはYはAと式を挙げて内縁関係になり、翌43年にはAの子を出産している。

また、昭和43年にはYよりXに対して離婚の訴えを提起し、審理中である。

右事実関係のものとでのXからの廃除請求に対し、原審(大津家審昭和44・10・13)は「配偶者たる推定相続人廃除の原因は、多くの場合離婚原因と競合するもの・・・であるから、このような場合には、むしろ裁判上の離婚によってその身分関係を基本的に解消することこそ先決であり・・・従って、配偶者たる推定相続人の廃除は、その廃除原因があるだけでなく、裁判上の離婚によることができないような特別な場合に限り許されるものと解するのが相当である」と判示して、Xの申立を却下した。

Xは抗告した。



<判旨>原審判取消し、差戻し

「配偶者の一方に著しい非行がある場合、被相続人たる配偶者が相手方の非行を理由に離婚を請求するか、または離婚請求をせずして推定相続人の廃除を請求するかは、当該配偶者の自由であり、むしろ、夫婦関係は継続しながら(その意図なり理由が何であるかは問うところではない)、相手方の相続権のみを剥奪しておこうとするところに配偶者たる推定相続人に対する廃除を認めた法の趣旨があるものというべきであろう。

そうだとしたら、具体的事件において廃除の原因として主張された事実が、たまたま離婚原因に当るとしても、被相続人たる配偶者が離婚を請求せず、相続人の廃除を求めて裁判所にその申立をしたときは、裁判所は夫婦間における離婚原因の有無などにかかわることなく、当該廃除の申立についてその当否を審理判断すべきであ」る。

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