遺産分割前の相続人による相続建物の利用関係

遺産分割前の相続人による相続建物の利用関係

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相続がやって来たら相続に関する判例2>遺産分割前の相続人による相続建物の利用関係

遺産分割前の相続人による相続建物の利用関係

最判平成8・12・17民集50巻10号2778頁

<事実>

本件不動産はもと被相続人Aの所有であったが、その遺言により16分の3の包括遺贈を受けたX1、16分の3の相続分指定を受けたX2、各16分の2の相続分指定を受けたX3、X4は、各16分の1の相続分指定を受けたに過ぎないにもかかわらず独占的に占有使用しているY1・Y2に対して賃料相当額の損害賠償を求めた。

なお16分の1の相続分指定を受けた訴外Bはその持分をX1に譲渡しており、同じく16分の1の相続分の指定があったCは被告なのか訴外なのか不明である。

<争点>共有財産の利用につき管理に関する合意がないまま、一部の共有者が独占的に利用することができるか、利用する以上対価を伴うと考えるべきか。



<判旨>

「共同相続人の1人が相続開始前から被相続人の許諾を得て遺産である建物において被相続人と同居してきたときは、特段の事情のない限り、被相続人と右同居の相続人との間において、被相続人が死亡し相続が開始した後も、遺産分割により右建物の所有関係が最終的に確定するまでの間は、引き続き右同居の相続人にこれを無償で使用させる旨の合意があったものと推認されるのであって、被相続人が死亡した場合は、この時から少なくとも遺産分割終了までの間は、被相続人の地位を承継した他の相続人等が貸主となり、右同居の相続人を借主とする右建物の使用貸借契約関係が存続することとなるものというべきである。

けだし、建物が右同居の相続人の居住の場であり、同人の居住が被相続人の許諾に基づくものであったことからすると、遺産分割までは同居の相続人に建物全部の使用権原を与えて相続開始前と同一の態様における無償による使用を認めることが被相続人及び同居の相続人の通常の意思に合致するといえるからである」。

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