遺贈と登記

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相続がやって来たら
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相続がやって来たら相続に関する判例2>遺贈と登記

遺贈と登記

最判昭和46・11・16民集25巻8号1182頁

<事実>

甲の相続人Aは、甲の遺産である特定の不動産の相続分を、甲の相続人であり、かつ、Aの推定相続人Bに生前贈与したが、Bは未登記であった。

その後Bが死亡し、Bの相続人は妻Y1と子7人Y2〜Y8である。

さらにその後Aが死亡したが、Aが同一不動産をAの相続人X(甲の相続人でもある)に遺贈したため、Xは、甲の死亡による相続を原因とするAの持分取得登記をした。

Xは、本件不動産のほか、B所有名義の不動産も甲の遺産を構成すると主張し、Bの相続人であるY1らに対して、持分の確認とB名義の不動産について抹消登記手続を求めた。

Y1らは、B名義の不動産および本件不動産はBの所有に属し甲の遺産ではないとして、Xがした相続登記と持分取得登記手続を求めて反訴を提起した。

原審は、譲渡人Aが死亡しその遺産相続が開始した場合には、相続人たる譲受人Xは、Aの地位を包括承継し、Aの他の譲受人Bに対する所有権移転の登記義務を承継する結果、Bの所有権取得を否定し、自己Xの所有権取得を主張する権利を失うと判示した。

Xは上告した。

<争点>被相続人による同一不動産の生前贈与と特定物遺贈という二重譲渡による所有権の取得は、民法177条の適用を受けるか。



<判旨>破棄自判

「被相続人が生前その所有不動産を推定相続人の一人に贈与したが、その登記未了の間に、他の推定相続人の一人に贈与したが、その登記未了の間に、他の推定相続人に右不動産の特定遺贈をし、その後相続の開始があった場合、右贈与および遺贈による物件変動優劣は、対抗要件たる登記の具備の有無をもって決すると解するのが相当であり、この場合、受贈者および受遺者が、相続人として、被相続人の権利義務を包括的に承継し、受贈者が遺贈の履行義務を、受遺者が贈与契約上の履行義務を承継することがあっても、このことは右の理を左右するに足りない」。

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