相続放棄と登記

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相続がやって来たら相続に関する判例2>相続放棄と登記

相続放棄と登記

最判昭和42・1・20民集21巻1号16頁

<事実>

本件不動産の所有権者甲が死亡し、妻X1と子X2を除く5人の子の相続放棄の申述が受理されたが、その旨の登記をしていなかった。

相続放棄をしたBの債権者Y1・Yは、Bの法定相続分につき仮差押登記をしたので、X1・X2は、本件不動産がBの所有ではなくX1・X2の所有であるとして第三者異議の訴えを提起し、原審で仮差押登記抹消登記手続請求に請求の趣旨を変更した。

<争点>相続放棄による持分の変動について民法177条の適用があるか。



<判旨>破棄自判

「民法939条1項(昭和37年法律第40号による改正前のもの)「放棄は、相続開始の時にさかのぼってその効力を生ずる。」の規定は、相続放棄者に対する関係では、右改正後の現行規定「相続の放棄をした者は、その放棄に関しては、初めから相続人とならなかったものとみなす。」と同趣旨と解すべきであり、民法が承認、放棄をなすべき期間(同法915条)を定めたのは、相続人に権利義務を無条件に承継することを強制しないこととして、相続人の利益を保護しようとしたものであり、同条所定期間内に家庭裁判所に放棄の申述をすると(同法938条)、相続人は相続開始時に遡って相続開始がなかったと同じ地位におかれることとなり、この効力は絶対的で、何人に対しても、登記等なくしてその効力を生ずると解すべきである」。

「原審の適法に確定した事実・・・を前記説示に照らして判断すれば、Bが他の共同相続人・・・等6名とともに本件不動産を共同相続したものとしてなされた代位による所有権保存登記・・・は実体にあわない無効のものというべく、従って、本件不動産につきBが持分9分の1を有することを前提としてなした仮差押は、その内容どおりの効力を生ずるに由なく、この仮差押登記・・・は無効というべきである」。

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