共同相続と登記

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相続がやって来たら
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相続がやって来たら相続に関する判例2>共同相続と登記

共同相続と登記

最判昭和38・2・22民集17巻1号235頁
<事実>

Aの死亡により、Aの妻X1と子X2・X3・Y1がA所有の不動産を各々法定相続分により共同相続した。

ところが、Y1の夫が書類を偽造してY1が単独相続したように登記した上、Y2・Y3に対し債務の担保のために売買予約をし、所有権移転請求保全の仮登記をし、Y1はこれを追認した。

X1らY1らに対して右登記の抹消を請求した。

原審は、Y1の夫がした売買予約はX1らに対して効力を及ぼさず、その限りで右仮登記も無効であるが、Y1の持分に関するかぎりは有効であり、X1らの共有持分に関する部分の仮登記を抹消する意味で更正登記手続きを命じた。

X1らは、仮登記全部を抹消すべきであるとして上告した。

<争点>相続人が、相続による不動産物権の取得を第三者に対抗するためには、登記が必要か。



<判旨>上告棄却

「相続財産に属する不動産につき単独所有権移転の登記をした共同相続人中の乙ならびに乙から単独所有権移転の登記をうけた第三取得者丙に対し、他の相続人甲は自己の持分を登記なくして対抗しうるものと解すべきである。

けだし乙の登記は甲の持分に関する限り無権理の登記であり、登記に公信力なき結果丙も甲の持分に関する限りその権利を取得するに由ないからである(大判大8・11・3民録25号1944頁参照)。

そして、この場合に甲がその共有権に対する妨害排除として登記を実体的権利に合致させるため乙、丙に対し請求できるのは、各所有権取得登記の全部抹消登記手続ではなくて、甲の持分についてのみの一部抹消(更正)登記手続でなければならない(大判大10・10・27民録27号2040頁、最判昭和37・5・24裁判集民60号767頁参照)。

けだし右移転登記は、乙の持分に関する限り実体関係に符合しており、また甲は自分の持分についてのみ妨害排除の請求権を有するにすぎないからである」。

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