遺産分割協議と民法541条による解除

遺産分割協議と民法541条による解除

相続がやって来たら
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相続がやって来たら相続に関する判例2>遺産分割協議と民法541条による解除

遺産分割協議と民法541条による解除

最判平成1・2・9民集43巻2号1項

<事実>

被相続人Aが昭和51年末に死亡し、妻X5(元原告)、長男Y(被告・被上告人)、その他の子X1・X2・X3・X4(原告、上告人)の6名の相続人の間で、翌年5月に遺産分割協議を成立させた。

X5は、本訴提起後の昭和56年5月に死亡。

本件不動産は、右遺産分割によりYが単独で取得するものとされ、相続による単独名義の登記もされ、その一部は昭和53年中に第三者に売却されている。

1審以来、上告人等は、Yが分割の条件として協議書に記載されたX5との同居や扶養の義務を尽くさず、むしろ虐待したので、分割協議を解除したと主張し、本件不動産上の法定相続分相当の共有持分の回復を求めてきたが、1・2審とも、これを棄却した。

<争点>分割後の事情変更による解除の可否。



<判旨>上告棄却

「共同相続人間において遺産分割協議が成立した場合に、相続人の1人が他の相続人に対して右協議において負担した債務を履行しないときであっても、他の相続人は民法541条によって右遺産分割協議を解除することができないと解するのが相当」。

「遺産分割はその性質上協議の成立とともに終了し、その後は右協議において右債務を負担した相続人とその債権を負担した相続人間の債権債務関係が残るだけと解すべきであり、しかも、このように解さなければ民法909条本文により遡及効を有する遺産の再分割を余儀なくされ、法的安定性が著しく害されることになる・・・。

以上と同旨の原審の判断は正当として是認することができ、原判決に所論の違法はない」。

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