遺産分割の前提問題と遺産分割審判

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相続がやって来たら相続に関する判例2>遺産分割の前提問題と遺産分割審判

遺産分割の前提問題と遺産分割審判

最大決昭和41・3・2民集20巻3号360頁

<事実>

被相続人Aが昭和24年に死亡し、長男X(審判の申立人、抗告の相手方)と次男Y(審判の相手方、抗告人)の2人が第一順位でAを相続した。

本抗告が不服とする原審に前置された昭和36年9月以後8回の調停の期日にはYは一度も出頭せず、多数の土地・家屋・動産につき、審判による分割が命じられた。

原審への抗告理由はY本人が書いたもののようで、法律論とはいえず、棄却されている。

特別抗告審では弁護士による憲法論が展開され、遺産の範囲等、実体的権利の得喪にかかわる問題を裁判所が公開法廷以外の場で判断するのは憲法32条・82条に反するという。

<争点>訴訟事項と非訟事項。



<判旨>上告棄却

「遺産の分割に関する処分の審判は・・・家庭裁判所が民法906条に則り、遺産に属する物または権利の種類および性質、各相続人の職業その他一切の事情を考慮して、当事者の意思に拘束されることなく、後見的立場から合目的的に裁量権を行使して具体的に分割を形成決定し、その結果必要な・・・給付を付随的に命じ、あるいは、・・・分割を禁止する等の処分をなす裁判であって、その性質は本質的に非訟事件であるから、公開法廷における対審および判決によってする必要なく、・・・右審判は憲法32条、82条に違反するものではない」。

「遺産分割の・・・審判は、相続権、相続財産等の存在を前提としてなされるものであり、・・・その存否を終局的に確定するには・・・対審公開の判決手続によらねばならない」。

「しかし、・・・前提たる法律関係につき・・・審判手続において・・・審理判断した上で分割の処分を行うことは少しも差し支えないというべきである」。

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