自筆証書遺言の日付が吉日

自筆証書遺言の日付が吉日

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相続がやって来たら相続に関する判例2>自筆証書遺言の日付が吉日

自筆証書遺言の日付が吉日

最判昭和54・5・31民集33巻4号445頁

<事実>

事故死した被相続人には遺言が残されていた。

ところが、その遺言の日付は漢数字で「昭和四拾壱年七月吉日」とのみ記載され、確定した日付の記載を欠いていたため、分与を全く受けることができなかった子Xは、財産の2分の1を遺贈された子Yを相手として、遺言無効を主張した。

Xは、本件遺言のような記載では、7月のいつに作成されたのか特定することができないから遺言は無効であると主張した。

これに対してYは、抗弁の一つとして、吉日は大安の日または41年7月中の「31個の日」を指すゆえ遺言は日付を記載している、と主張した。

1審も原審も遺言無効説を採ったので、Yが上告した。

上告理由では、日付を要求する趣旨を、@遺言能力の存在を判断する時期、A抵触する遺言が存在する場合に、作成の前後を決定するために必要であるが、遺言が1通しか存在せず、遺言能力を欠いたという状況も全くないという場合にあっては、日付の存在は絶対的な要件ではない、と主張した。

<争点>どのような記載が特定の日付といえるか。



<判旨>

「自筆証書によって遺言をするには、遺言者は、全文・日付・氏名を自書して押印しなければならないのであるが(民法968条1項)、右日付は、歴上の特定の日を表示するものといえるように記載されるべきものであるから、証書の日付として単に「昭和四拾壱年七月吉日」と記載されているにとどまる場合は、歴上の特定の日を表示するものとはいえず、そのような自筆証書遺言は、証書上の日付の記載を欠くものとして無効であると解するのが相当である」。

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