包括受遺者がいる場合と民法951条

包括受遺者がいる場合と民法951条

相続がやって来たら
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相続がやって来たら相続に関する判例2>包括受遺者がいる場合と民法951条

包括受遺者がいる場合と民法951条

最判平成9・9・12金法1502号70頁

<事実>

被相続人Aは、Aの財産全部をX1に贈与する旨の遺言をした。

Aは生前にY会社との間で、信託契約の受益証券(いわゆるビック)を450万円で購入し、同受益証券については翌年の8月5日以降には受益者の請求により、受益者が買取ることができる旨の定めがなされていた。

4月1日にAが死亡し、X2が遺言執行者に選任された。

X2は、約束の8月5日にYに対して前記受益証券の買取および買取金の支払を求めたが、Yはこれを拒んだ。

本件訴訟は、X2がYに対して、主位的に前記受益証券の買取金460万円余の支払を、予備的に信託総合口座の名義を亡AからX1に変更する手続を訴求した。

原審で当事者参加したX1は、X2に対して、X2がYに対して右買取金の支払を求める権利を有しないことの確認を、Yに対しては、右買取金等をX1に支払うよう求めた。

原審は、X1・X2は民法951条以下に定められる相続人不存在の場合の手続、すなわち配当清算手続を経なければ亡Aの相続財産を取得することができないとの立場に立ち、X1のX2に対する前期確認請求を認容し、その余の請求をすべて棄却したのでX1・X2が上告した。

<争点>包括受遺者は、権利義務については相続人の如く扱われる。民法951条との関係で、この者がいれば、相続人が存在すると扱われるべきか。



<判旨>破棄差戻し

「遺言者に相続人は存在しないが相続財産全部の包括受遺者が存在する場合は、民法951条にいう「相続人のあることが明らかでないとき」にはあたらない・・・けだし、同条から959条までの・・・規定は、相続財産の帰属すべき者が明らかでない場合におけるその管理、清算等の方法を定めたものであるところ、包括受遺者は、相続人と同一の権利義務を有し・・・一切の権利義務を承継するのであって、相続財産全部の包括受遺者が存在する場合には前記各規定による諸手続を行なわせる必要はない」。

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