視力障害者の証人適格

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相続がやって来たら
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相続がやって来たら相続に関する判例2>視力障害者の証人適格

視力障害者の証人適格

最判昭和55・12・4民集34巻7号835頁

<事実>

Aの死亡により、Aの子Y1・Y2が相続人として遺産の相続登記をしたが、Aには「全財産をBに遺贈する」旨の公正証書遺言があったため、遺言執行者C(立会証人でもある)がY1・Y2に対して相続登記の抹消を請求する訴えを提起した(Cの死亡後、Cの妻Xが訴訟を受継ぎした)。

Yらは、立会証人Cは盲人であり事実上の証人欠格者であるとして本件遺言の無効を主張し、予備的に遺留分減殺を請求した。

原審はCの証人適格を認めて本件遺言を有効とし、Y1・Y2の行なった登記を遺留分の範囲に縮小する更正登記手続を命じた。

Yらは、遺言を口授している者が遺言者本人であるか、公証人が筆記した遺言証書が口授と一致しているを目で確認できないので盲人は立会証人として欠格者であり、本件遺言は2人以上の証人の立会いという方式に違反し無効であるとして上告した。

<争点>公正証書遺言に立ち会う証人の職責は何か。視力に障害のある者は、公正証書遺言の立会証人として適格を有するか。



<判旨>上告棄却

「盲人は、民法974条に掲げられている証人としての欠格者にはあたらないのみならず、・・・公正証書遺言に立ち会う証人としての適性を欠く事実上の欠格者であるということもできない」。

右証人の職責は、遺言者に人違いがないことや遺言者が正常な精神状態で自己の意思に基づき遺言の趣旨を公証人に口授したことの確認、公証人が筆記した遺言者の口授内容を読み聞かせるのを聞いて筆記の正確なことを確認した上でこれを承認することによって遺言者の真意を確保し、後日の紛争を未然に防止することにある。

視力に障害のある者をその一事から直ちに右証人としての職責を果たせない者としなければならない根拠はない。

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