遺言の撤回と当初の遺言の復活

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相続がやって来たら相続に関する判例2>遺言の撤回と当初の遺言の復活

遺言の撤回と当初の遺言の復活

最判平成9・11・13民集51巻10号4144頁

<事実>

遺言者A(平成3年11月15日死亡)は、昭和62年12月6日、その遺産の大半をYに相続させる旨の遺言(第一遺言)をしたが、その後、平成2年3月4日、Yに相続させるとした遺産を減らし、第一遺言の内容により多くの遺産をY以外の者に相続させる旨の遺言(第二遺言)をした。

第二遺言の末尾には、それ以前に作成した遺言書をすべて撤回する旨の記載があった。

Aはさらに、同年11月8日に、第二遺言を無効とし、第一遺言を有効とする旨の遺言(第三遺言)をした。

Yは第一遺言に基づき取得した不動産について移転登記したが、これに対し、法定相続人である長女X1・次女X2が第一遺言の無効確認と登記の更正を求める訴訟を提起した。

1審はXらの主張を認めたが、原審は、民法1025条の規定にかかわらず、第一遺言の復活を認めるべきであるとして、Yの主張を認めた。

これに対し、Xらが上告した。

<争点>遺言者が第一遺言を撤回する第二遺言をさらに別の第三遺言によって撤回した場合に、当初の遺言の効力は復活するか。復活するとすればそれはどのような場合か。



<判旨>上告棄却

「遺言を遺言の方式に従って撤回した遺言者が、更に右撤回遺言を遺言の方式に従って撤回した場合において、遺言書の記載に照らし、遺言者の意思が原遺言の復活を希望するものであることが明らかなときは、民法1025条但書の法意に鑑み、遺言者の真意を尊重して原遺言の効力の復活を認めるのが相当と解される」。

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