遺留分減殺請求権の性質

遺留分減殺請求権の性質

相続がやって来たら
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相続がやって来たら相続に関する判例2>遺留分減殺請求権の性質

遺留分減殺請求権の性質

最判昭和41・7・14民集20巻6号1183頁

<事実>

被相続人Aは、実子XとY、ならびに亡Bの代襲相続人を残し、昭和36年2月19日に死亡した。

Yは、Aから本件不動産を含む全財産の包括遺贈を受けたので、Xに遺贈の事実を告げ、所有権移転登記手続に必要な書類に押印するよう求めたが、Xは拒絶した。

そこで、X不知の間に、本件不動産についてYのための所有権移転登記を経由した。

これを知ったXは、Yの依頼を受けてX方に来訪したCに対して遺留分減殺の意思表示をし、その後、遺留分減殺による持分6分の1の移転登記手続の訴えを提起した。

Yは、減殺の意思表示後6ヵ月以内に裁判上の請求をしていないから、減殺請求権は時効消滅したと争った。

1審は、Xの請求を棄却した。

しかし、原審は、遺留分減殺請求権は形成権であって、いったん意思表示がなされた以上、法律上当然に、しかも確定的に減殺の効力が生じ、遺留分減殺請求権そのものは消滅するから、もはや減殺請求権について時効中断の観念を容れる余地はないと判示して、Yの抗弁を排斥した。

Yが上告した。

<争点>遺留分減殺請求権は、どのような性質の権利なのか。具体的には、形成権か、あるいは請求権か。



<判旨>上告棄却

「遺留分権利者が民法1031条に基づいて行なう減殺請求権は形成権であって、その権利の行使は受贈者または受遺者に対する意思表示によってなせば足り、必ずしも裁判上の請求による要はなく、またいったん、その意思表示がなされた以上、法律上当然に減殺の効力を生ずるものと解するのを相当とする。

従って、右と同じ見解に基づいて、被上告人が相続の開始および減殺すべき本件遺贈のあったことを知った昭和37年1月10日に減殺の効力を生じ、もはや右減殺請求権そのものについて民法1042条による消滅時効を考える余地はないとした原審の判断は首肯できる」。

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